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Overcoming SAD ~社交不安障害を克服する!

子供のころからSAD(社交不安障害)だった私がついに克服を目指して頑張る!
SADについての情報や、 私が経験したこと
学んだこと今の気持ちを書き残しています

SADとその治療法
   - 認知行動療法&段階的暴露療法
 -薬剤療法
 -マインドフルネス
私のSAD 克服までの経緯
     -治療を受けるまで
     -治療から克服まで
グループセラピーの経験: 
 -グループセラピー1(2013年2月~4月)
 -グループセラピー2(2013年5月~7月)
 -グループセラピー3(2013年9月~11月)
 -グループセラピー4(2014年1月~3月)
個別セラピーの経験:
 -Katie&Sherry(2013年5月~8月)
 -Lily 1(2013年9月~12月)
 -Lily 2(2014年1月~2014年12月)  
 -Lily3  (2015年1月~2015年12月)  
 -Lily4  (2016年1月~ SADの人たちへ
薬剤療法(SSRIs)の経験(2013年7月~) 周りの人たちへ
参考文献、リンク  
   

 

SADとその治療法                                                                                                                        

Social Anxiety Disorder;SAD (社交不安障害)は人前で話したり、会話をしたりなど人との付き合いにおいて、強い緊張のために震えや汗をかくなど身体症状を示し、その恐怖のためにその状況を避けてしまうようになり、日常生活にも支障が出る精神障害。
アメリカでは3.5%、生涯のうちにかかる人は13%にも上ると言われていて珍しくない。でも日本ではこの障害についてよく知られていないし、理解が少ないので、治療も遅れているのが現状。WHOの報告では日本での発症率はたった0.6%だけど、実際にはもっとたくさんいると推測されている。
周りの理解が得られず、一人で悩むことが多い。うつを併発することもあるけど、SAD単独の場合でも自殺願望が高く、注意が必要。放っておくとひどくなる一方なので、早めの治療が望まれるけど、実際には発症してから10年以上してから専門家を訪れることが多い。
広く受け入れられているSADを判断するテスト(Liebowitz Social Anxiety Scale Test)(http://www.socialanxietysupport.com/disorder/liebowitz/気になる人はやってみよう。
日本語版→http://atmentalhealth.jp/syakaifuan_serious/


一言でSADといっても症状は人によってさまざまで、不安を感じる場面は本当に人それぞれである。ある人にとってすごく不安に感じるものが、ほかのSADの人には全く平気だったり、またはその逆だったり。
また、 特定の状況でのみ(たとえばプレゼンテーションとか)で不安を感じるものと、いくつもの状況で不安を感じる全般性のものがある。

SADの度合いや発症期間にもよるが、治療期間は早い人で半年から数年。全般性のほうが治療に時間がかかる。一生苦しんでいる人も少なくない。

治療には主に2種類あって、認知行動療法などのカウンセリングや心理セラピーと抗不安薬などの薬剤療法がある。


日本では認知行動療法に保険がきかないこと、セラピストの数が足りないことから、薬剤療法が第一選択肢になるが、アメリカでは最も安全で効果があるという理由で、セラピストによる認知行動療法が第一選択肢である。また、その中でもグループセラピーはSADには最も効果的な治療法であると言われている。

いっぽう 薬剤療法は対症療法であるので、薬を飲んでも、認知行動療法で原因となる部分を治さない限り、根本的な改善にはならない。よってアメリカでは薬はできるだけの飲まないように勧められる。でもSADがひどくてエックスポージャーがこなせない場合など、SSRIで不安のレベルを下げてから、エックスポージャーで恐怖場面に慣らしていくという方法がとられることも多い(私もこの方法)。

最近はマインドフルネスと呼ばれる瞑想や呼吸法を利用しながらあるがままを受け入れる心理療法も効果的であると言われ始めている。

科学的に効果があると認められているのは、これらの方法だけで、障害で苦しんでいる人を利用した詐欺もあるので注意してね。


<認知行動療法&段階的暴露療法>

治療法の中でCBT(認知行動療法)& エックスポージャー(暴露療法)が安全で効果的だと言われている。セラピストとの認知行動療法によりゆがんだ考え方を直し、段階的暴露療法で少しずつ簡単なところから恐怖場面に慣らしていく。また、SADの治療にはグループセラピーが特に有効だと言われている。

間違った認識を別の認識に変える

「situation(状況)」 「automatic thoughts(自動思考)」「distortion (歪み)」「counter-evidences(反論)」「rational responces(正しい認識)」
これを、不安なことがあるたびに書く。いうのは簡単であるが、実際に妥当な反論や認識をみつけるのは、すでに間違った認識を持った人たちには難しいので、専門家の力を借りたほうがいいと思う。私は自分でできるようになるまで1年以上かかった。

認識を変えていくのと同時に、簡単な場面から少しずつ慣らしていく(エックスポージャー)。とにかく繰り返し繰り返し不安が下がるまで続ける。

まず不安度(SUD)ランキングを作る。0-100で0がまったく不安を感じない、100がもっとも強い不安。いろんな状況を想像して、低いものから高いものまでリストアップする。
それをもとにexposure(暴露)のエクセサイズの計画を立てる。例えばこんな感じ。

グループ内で話す100
電話をかける、取る100
自分の意見を言う100
他の研究者とディスカッションする90
準備したプレゼンテーション80
3人以上の友達と話す70
カウンター、受付で話す60
知らない人に道を聞く60
店員に話しかける
50
レストランで注文する40
知人と1対1で話す(small talk) 30
友達と1対1で話す10

それをもとに、具体的なゴール設定と具体的なtaskを決定。とにかく簡単なエクセサイズをいっぱい繰り返すこと。長い時間その不安な状況に自分を置くこと、それを何度も繰り返すこと、それで不安が減っていく。できるようになったら、次のエクセサイズに行く。SUD30~40くらいのものからはじめる。
重要なのは、できるだけ具体的な計画を立てること。場所、時間、回数を細かく計画する。


例えば「電話で話す」を一つの最終目標とする。

電話をかけて留守電を聞く。3回/日

留守電を残す。1回/日、週5回

同じ部屋の中で友達と電話で話をする。1回/日、週5回

友達と電話で話をする。5分/日、週5回

知り合いに電話をする。週3回

電話をかけて、「すいません、間違えました」という。
ホテルに電話して「プールはありますか」という質問をする。
店に電話して「何時まで開いていますか」という質問をする。5回/日、週5回

店に電話して、商品について情報を得るよう質問する。1回/日、週5回

など。


CBT(認知行動療法)+エックスポージャーで考え方を変えていくこと、簡単なことから慣らして練習の繰り返し。ゴール(長期、短期目標)を決めること、それを達成するための細かい計画を立てること、うまくいかなかったら計画を改善すること。

これを一緒にしてくれるいいセラピストをみつけることが大事だと思うけど、なかなか難しい場合は連絡してくれたら相談に乗れるかも。



<薬剤療法>

medication (薬剤療法)では、抗不安、抗うつ薬である選択的セロトニン受容体阻害剤であるSSRIやSNRIがよくつかわれる。さまざまなSSRI&SNRIがあるが、非常に個人差があり、人によって効くもの、効く濃度が違うので、トライ&エラーで試していくしかない。
依存性はないが、急に辞めると離脱作用が出るため飲み続ける必要がある。悪心、めまい、倦怠感、睡眠障害、性欲減退などさまざまな副作用があり、最初の1週間は特に強い副作用が出るが、次第になくなる場合が多い。薬の効果は遅く、効き目を感じるまで3-6週間かかる。服用を中止する場合も徐々に減らしていかなくてはならない。必ず医師の指示の下で服用すること。

SSRIやSNRIは副作用も従来の抗うつ薬に比べて少ないが、効果も比較的弱い薬なので、どのSSRIも効かない場合は、三環系抗うつ薬やMAOIを使用することも可能。ただし副作用が強い。またMAOIは食べ物や他の薬との相互作用があるので、かなり注意が必要である。

ベンゾ系の抗不安薬は比較的だれにでもよく効くと言われているが、飲み続けると耐性がついて効かなくなったり、依存性があるので、注意が必要。 頓服としての服用が望ましい。

他にも頓服の抗不安薬としてβブロッカーがあり、緊張場面の直前に飲むことで、心拍数増加などの身体症状を抑え、緊張を和らげることができる。

SELECTIVE SEROTONIN REUPTAKE INHIBITORS (SSRIs)

fluoxetine (Prozac) 日本未承認
fluvoxamine (Luvox)  ルボックス、デプロメール
sertraline (Zoloft) ジェイゾロフト
paroxetine (Paxil) パキシル
escitalopram oxalate (Lexapro) レクサプロ
citalopram (Celexa) 日本未承認

SEROTONIN-NOREPINEPHRINE REUPTAKE INHIBITORS (SNRIs)

venlafaxine (Effexor) イフェクサー
venlafaxine XR (Effexor XR)
duloxetine (Cymbalta) サインバルタ

BENZODIAZEPINES  ベンゾジアゼピン
抗不安の強さはalprazplam →clonazepam →lorazepam 弱いものから試してみる。
耐性がつきやすいので、少量かつ低頻度で用いること。継続して服用していた場合、離脱作用がきつくやめるのが難しい。
副作用:眠気

alprazolam (Xanax)ソラナックス、コンスタン
clonazepam (Klonopin) ランドセン、リボトリール
diazepam (Valium)
lorazepam (Ativan) ワイパックス
oxazepam (Serax) 日本未承認
chlordiazepoxide (Librium) コントール

BETA BLOCKERS β遮断薬
もともとは高血圧に用いられる薬だが、少量で不安場面における心拍数を下げるのに使われる。
副作用はほとんどない。

propranolol (Inderal) インデラル
atenolol (Tenormin)

TRICYCLIC ANTIDEPRESSANTS 三環系抗うつ薬

imipramine (Tofranil)
desipramine (Norpramin, Pertofrane)
nortriptyline (Aventyl or Pamelor) 
amitriptyline (Elavil)
doxepin (Sinequan or Adapin)
clomipramine (Anafranil)

MONOAMINE OXIDASE INHIBITORS (MAOIs) モノアミンオキシダーゼ阻害薬

phenelzine (Nardil) 日本未承認
tranylcypromine (Parnate) 日本未承認

OTHER ANTIDEPRESSANTS その他

buspirone (BuSpar) 日本未承認
trazodone (Desyrel) デジレル、レスリン

ANTICONVULSANTS 抗けいれん薬

海外(アメリカ)では抗不安薬としてよく処方されるが、日本では不安障害に処方されない?

Valproate (Depakote) デパケン
Pregabalin (Lyrica) リリカ
Gabapentin (Neurontin) ガバペン

 

私のSAD 克服までの経緯                                       

<治療を受けるまで>

私は子供のときからSADだった。とにかく物心ついたときから、おとなしかったけど、ただそういう性格だと思っていたし、周りもみんなそう思っていた。もし、もっと早くSAだと気づいていたら、治療を受けていたら、今までずっとこんなにつらい気持ちでいなくてもよかったかもしれない、と時々思う。でも、あの頃はまだSADなんて知られていなかったし、もしわかっても簡単に医者にかかったりできなかったと思う。日本では精神科にかかったりとかするのは、恥ずかしいことだよね。アメリカではみんな小さなことでも簡単にカウンセリングとか受けているけど。ここで初めてセラピストに会ったとき、「日本では悪い印象があるから、ここに来るのも勇気がいったんじゃない?でも、糖尿病の人は病院に行ってお医者さんにみてもらうでしょ。それと同じことよ。」と言われた。「でもそれなのに勇気を出してここに来たことをまずは誇りに思いなさい。」と。 

 
私のまわりは100%の人が、私のことを静かだ、shyだという。でも、だれも私がそれでこれほど苦痛を感じていることはわからないと思う。SADShyの延長みたいだけどちがう。Shyな人は静かで、緊張するときもあるかもしれないけど、やろうと思えばできる。でもSADになるとそういう状況を避けなきゃいけなかったりして、生活に支障が出たりと、問題や苦痛を抱えている。

SADじゃない人たちには、SADの人たちの気持ちを理解するのは難しいと思う。ただ「やる気がないんだ」「頑張りが足りないんだ」と思われてしまう。実際に私もそういわれたことが何度もある。話し合いをしたり、電話をかけなくちゃいけなくちゃいけない状況になっても、でも怖くてできなくて、ずっとずるずる引き延ばしたり、避けたりして。
確かにやる気がないように見えるけど、がんばろうと思っても本当にできないんだ。
頑張ろうとすればするほどよけいに不安になって悪化する。何でこんなに怖いのかな。何でこんなに不安になっちゃうんだろ。 

やる気がないんじゃないよ。人一倍がんばってるんだよ。


子供のころの
ことを思い出してみたこれはほんの一部だけど私はこんな感じだった。

思い出せる限り、私のSADの症状は幼稚園(3才)の時の音楽教室に始まる。10人くらいの教室で、順番に、エレクトーンをひいたり、音楽の質問に答えたり。でも、この「順番に回ってくる」というのが、幼いながらに苦痛だった。
回ってくるまでドキドキだった。
それでも4~5年(?)続けて、もう少しでプログラムも修了、というところで、もうどうしても行きたくなくなった。先生や親に、「あと数ヶ月で終わりだから、もう少しだけ続けたら?」と説得されたけど、私はだめだった。「宿題が多いのが嫌だ」と私は言っていたけど、本当は教室の中にいるのが耐えられなかった。先生に、じゃあ、って他の教室も紹介されたけど、それもグループレッスンだったから私にとっては同じことだった。結局、音楽教室はやめて、(音楽は好きだったから)個人のピアノ教室へ変更した。


小学校
では、一年のはじめ、授業でよく手を上げていた。ところがある時、先生にあててもらえて、立ったら言葉が出てこなかった。先生に「わすれたの?」って聞かれたので「うん」とうなずいて座った。それからも授業で手を上げ続けて、また当てられるときが来た。やっぱり立ったら言葉が出てこなかった。「わすれたの?」って聞かれたけど、今度は「ううん」と首を振った。だって、忘れたわけじゃないもん、答えわかるもん。・・・でも何も言えないんだ。先生に「じゃあ、なんなのよ!」って怒って聞かれるけど、自分でもわからないしとにかく何も言えないんだ。そしてその後ずっと授業の間立たされていた。その時、自分の中で「もう手をあげるのはやめよう。」と決めた。そしてそれ以来、授業で発表しなくなった。

よく、子供のころの環境が影響を与えるとか言われるけど、私の場合はよくわからない。家族は特に問題もなく、ごく一般的な感じだったし。ただ、精神的には甘えられなかった。悲しいとかつらいとかは自分の中で処理しなくちゃいけなかった。それはおそらく親のせいでも環境でもなく、なんでかわからないけど、自分で「いい子でいなくちゃいけない。」というのがすごく強かった。それで言いたいことが言えなかった。周りの期待通りに、言われた通りにやらなきゃ認めてもらえない。どこでそういう感覚を得たんだろう…

慣れない場所に行くとかなり人見知りをしていた。習い事に行っても、黙々と課題だけをこなして先生とも他の人たちとも話さなかったり。あと友達のお誕生日パーティーとかに行くのは嫌いで、用事を作って断ったり。
そうそう、緊急連絡網(電話で伝言)は最悪に嫌いだった。そのころから電話はだめだった。そんなに仲の良くない人から電話をもらって、それを次の人に電話で伝える、しかもたいていその親が電話に出て、さらに緊張。
それでもそのころ学校はまだよかったんじゃないかと思う。おとなしかったけど、クラスで朝の一分間スピーチもできたし、友達もいた。学級委員もこなした。


中学になったらひどくなってきた。中学校、高校の授業は恐怖だった。国語で本読みが回ってくる。ある時、本読みをしている途中で声が震えてきた。すごく恥ずかしかった。そしてそれ以来、本読みで必ず声が震えるようになった。そしてそれがすごく恐怖になった。順番に当てられるのがわかっているから、その日のずいぶん前から緊張して心配するようになっていた。自分が当たりそうなところを何度も何度も練習した。でもそれでも緊張して心臓がバクバクし、声が震える。どうしようもなくて保健室に行って国語の授業をスキップしたときもある。決定的なSAD。その時は知らなかったけど。

それはずっと高校
に入っても続いた。高校はさらに最悪だった。国語だけでなくなった。中学まではほとんどの授業は自主的に発表だったからただ黙っていればよかったけど、高校ではどの授業でも順番にあてられて答えなければならなかった。だからすべての授業が恐怖の連続。いつあてられるかと常にびくびくして授業の内容なんか頭に入らない。しかもいい高校に入ってしまったので周りはみんな頭が良くて、間違いとか変な答えを言ってしまうのがすごく恥ずしくて不安でおびえていた。いつも、明日は何と何と何の授業がある、この授業さえ乗り越えればこれはなんとか大丈夫、そんなことばかり考えていた。学校に行くのがいやだった、つらかったそして、クラスでも孤立してしまった。それでも同じ学年に仲のいい友達が数人いたのはよかったけど。

大学に入ったら、
授業で当てられるということがなくなったの楽になったでも、クラスの中ではかなり孤立してしまった。最初の新入生歓迎会の自己紹介がうまくできなかったこと、その時積極的に友達を作れなかったことで失敗。同じ学年に友達といえる友達がほとんどいなかった。一人友達がいたけど、いつも私といるのが嫌そうでいつか避けられるようになった。毎日あったグループ実習はかなり苦痛だった。グループの話し合いに入れない。レポートを見せてもらったり、みんなと一緒にテスト勉強とかもできなかった。先生に質問があっても、オフィスに訪ねていくことなんてできない。

このころ、そんな
自分を変えなきゃいけないなと思うようになった。それで、イベント企画サークルに入った。友達もできるだろうし、イベント企画のためにいつもミーティングがあるから練習になると思った。少し気楽に発言できるかもしれないと思った。でもやっぱりだめだった。何も発言できなかった、ただそこにいることしか。そしてある時ついに、「あんたはやる気あるの?やる気あったら意見言えるはずでしょ?」と言われた。やる気の問題じゃない。ただ何も言えないんだ 「そうじゃないんです。」「じゃあなんで言えないの?」・・・自分でもわからない。

言いたいことが言えない。仲良くしたいのにしゃべれない。

単純なことを聞くこともできない。電話ができない。買い物のレジで緊張する。レストランで注文が怖い。コーヒーショップでコーヒーを買えない・・・

なんでだろう。


もしあの時、あの時誰かが手を差し伸べてくれたら・・・と思ったりする。でも、自分の気持ちも誰にもいえなかったし、こういった出来事も自分の中に隠していて、近くに人たちにさえ、本当のことは言えなかった。頑張るしかないといつも思っていた。

楽しいこともたくさんあった。でも、毎日のつらさが大きすぎて、生きるってなんてつらいんだろう、なんで生まれてきたんだろうと思っていた。正直死んでしまいたいと思ってた。自殺を試みたことはないけど、今何か事件に巻き込まれて死ねればいいなと思ってた。なんでみんな、生きててよかったとか言えるんだろう、と真剣に考えていた。


その後研究室に入った。最初はすごく居心地が悪かった。毎日つらかった。新しいことばかりで全部、人に教えてもらわないとできないし、緊張の連続だった。
でもそのうち慣れたら、話をしなくても自分一人で研究をできるようになった!自分の居場所ができたきがした。

でも、本格的に研究の道へということになったらまた話は違う。


プレゼンはしなくちゃいけないし、人とディスカッションもしないといけないし、実験を習ったり教えたりしないといけないし、共同研究とかしたら他のラボの人とも話をしないといけないし、


なのに、どれもちゃんとできない。
今まで回避してもやってこれたけど、仕事に影響が出てくるようになった。緊張するとか不安とか言うだけじゃなくて回避してしまう、他の人に頼んだり聞いたりできないから、やれないことが出てくる。研究に遅れや支障が出る。自分の成果を発表するはずのプレゼンは緊張してちゃんとできない、ディスカッションができない、研究者として失格だ。もう、やめたいと思うようにすらなってきた。

何で自分はこれができないのかわからなかった。やる気が足りないのか、実力が足りないのか、と思った。でも、がんばろうと思ってもできないんだ。決して怠け者なわけじゃないのに
 


そして、だいぶ経ってからSADのことを知った。人に「あんたSADかもしれないよ。」と言われたのがきっかけだ。

それから本を読んで自分で勉強した。SADのことはよくわかったし、自分はSADだと確信した。でも自分では克服しようとしてもよくはならなかった。
何でわたしはこんなんなっちゃったんだろ。

そしてそれから1年後、ついにクリニックに行くことを決心する。そしてオフィシャルにSADと認定してもらう。

「なんで今頃来たの?でも来てくれてよかった。」と言われた。もうボロボロだった。


私は一つ一つの小さな行動に、不安を感じて、それについてずっと考えたり、何とか抑えようとしたり、その状況を避けたりするのに、無駄にパワーを使っているんだって気づいた。実際に回避したためにいろんな損もした。

聞きたいことを聞けなくて、間違っていることを間違っていると言えなくて、頼みたいことを頼めなくて、怖くてできなくて諦めることしかできなかった。時間もお金もいっぱい失った。

つらくて仕方ないのに、自分の頑張りが足りないんだと思って頑張るしかなかった。今まで別々のことだと思っていた出来事も実はつながっていて、SADのせいだったんだとわかった。
私はSAD がこんなに自分に障害を与えているとは思っていなかった。だから、もし私がSADを治すことができたら、どんなに私の生活は楽になってもっと有意義な生活ができるだろうと思った。


克服は簡単ではなくて、治療は思ったより大変だし、思ったよりも時間がかかるみたい。でも、今は少しずつでも治療が大変でも、がんばって治したいと思


治療から克服まで

それ以来、グループセラピー(1時間半)、個別セラピー(50分)に週1、2回行っている。

セラピーに行き始めてしばらくは、なぜ不安になるのか、なぜ恐怖なのか、が自分でわからなかった。SADが長い私は、もう無意識に不安場面を避けるようになっていた。

セラピストたちに「不安を感じなさい」「不安を感じることが成功なのよ。」と言われ続けた。最初はその意味が分からなかった。不安を減らしたいのに、不安を感じろだなんて。そして、不安を感じる場所に置かされることになった。
最初は良くなるどころか、よけいひどくなったように感じた。不安を感じることが多くなったからだ。そのたびに「何を考えているの?何が怖いの?」とセラピストたちに聞かれる。そして、しばらくしてやっとネガティブな言葉が出てくるようになった。
間違えるのが怖い。バカにされるのが怖い。変な人だと思われる・・・ 他人の評価が恐ろしく怖い・・・ そうか、そんなことを心の底で考えていたのか・・・

それから、そういった間違った認識を別の認識に変える作業をした。でも、私の頭はすでに間違った認識を持っているので、それを考えるのがすごく難しかった。セラピストたちに助けてもらって、一つ一つ間違った考え方を治していった。この作業が自分で少しずつできるようになるまで1年近くかかった。

「situation(状況)」 「automatic thoughts(自動思考)」「distortion (歪み)」「counter-evidences(反論)」「rational responces(正しい認識)」
これを、不安なことがあるたびに書く。
 ←私の思考記録。

でも、正しい認識がわかっても、実際にはそう簡単に受け入れられない。もう、うん十年も間違った認識を持っていたんだもん。それでも、とにかく何度も何度も正しい認識を自分に言い聞かす。それを繰り返しているうちに、本当に少しずつだけど、考え方が変わっていく。

「不安を感じなさい。」という意味がやっと分かった。回避してはいけないのだ。回避したらどんどん悪くなっていく。不安をちゃんと感じて、それが少しずつ変わっていくのを感じること。
認識を変えていくのと同時に、簡単な場面から少しずつ慣らしていく。とにかく繰り返し繰り返し不安が下がるまで続ける。セラピーでも不安場面を与えられるけど、日々やらないと意味がないから、宿題が出される。

セラピーではそんな風にCBT(認知行動療法)+エックスポージャーで考え方を変えていくこと、簡単なことから慣らして練習の繰り返し。ゴール(長期、短期目標)を決めること、それを達成するための細かい計画を立てること、うまくいかなかったら計画を改善すること。
毎週、どんなできごとがあってどう思ったか、どう考えを変えるべきなのか話し合い。宿題はどうだったか、どうしてできなかったのか、どう思ったのか、次の宿題は何にするか話し合い。そしてセッションの中でも練習やexposureをしたりする。

セラピストはすごくほめてくれるし、ポジティブなことを言ってくれるけど、厳しかったりも。セラピーでこれだけのことを話すのも大変だったし、exposureはつらいし、セラピーで泣いたことも何度か。


簡単には良くならないけど、少しずつ進歩しているみたい。
(実際のセラピーの様子、私が変わっていく様子は下の「グループセラピーの経験、個別セラピーの経験、薬剤療法の経験」を読んでね。)

日本ではこんなにセラピーが受けられないので、ラッキーだと思う。1年間で、私は19人のセラピスト+医者にお世話になったよ。
これからも戦うぞ。もし治ったら、もっと毎日ハッピーになれる気がするし、もっと自分の能力を発揮できるような気がするから。


広く受け入れられている
SADを判断するテスト(Liebowitz Social Anxiety Scale Test)(http://www.socialanxietysupport.com/disorder/liebowitz/
最初に、クリニックに行ったときのスコアは110very severe SAD
LSAS テストのほかにもいろいろなテストを受けさせられる。そして、これが私が治療を始めてからのスコアの変動。(数字が小さいほうがいい)

  2013/2 2013/5 2013/7 2013/8 2013/9 2013/11 2014/1 2014/3
Social anxiety (fear of social situation) (0-72) 62 56 51 52 56 48 53 45
Social anxiety (avoidance) (0-72) 48 42 40 40 44 37 41 34
Anxiety Sensitivity  (0-64)  strong >32   53 37 44 50 41 45 33
Fear of negative evaluation   56 50 52     53 51
Depression (0-27)  mild 5-7, severe >20   10 6 11 8 6 6 7

 


 グループセラピーの経験                            

一回1時間半x8回のグループセラピーセッションに4ターム参加した。

初めてphysiological クリニックemailで連絡を取ったら、最初の面接の予約と簡単な情報を得るために電話をしてほしいと言われた。でも私、電話をかけられないという問題もあるんだ。emailじゃだめかって聞いたら個人情報があるからだめと言われ、メールでアポを取った上で、クリニックに直接出向くことに。ばかげてるけど、そうするしかなかった。10分くらいですんで、一週間後にセラピストの予約をとった。

人生始めてセラピストに会った。とはいっても、今回は
まだセラピーではなく、インタビューだけ。私にとってはセラピストとはいえ初対面の人と1時間話さないといけないのは、それだけで大変だった。ずっと質問漬けかつ大量のペーパーテストをうけさせられ、最後に、オフィシャルにSADと認定してもらって、2週間後から始まるグループセラピーに参加することになった。

 

グループセラピー1>  (2013年2月~4月)

グループセラピー1回目。すごくつらかった。本当に途中でその部屋から出て行こうと思った。
リーダー
(セラピスト)2人、オブザーバー2人、参加者8人?何度も順番に、自己紹介したり、テキストを読んだり、質問に答えたりしなくちゃならなくて、とにかく自分の順番が回ってくるのがおそろしくこわかった。テキストのリーディングは数行なのに声が震えるし。極度の緊張で他の人たちが言っていることがまったく入ってこない。番が回ってきてもほんの数語しかいえない。一度は質問答えるのをパスした。1時間半もずっと緊張し続け。何を習ったのかもわからない。途中で部屋を飛び出しそうだった。何とか耐えたけど、ただ早く終わらないかとひたすら願っていた。
他の参加者たちは私よりずっと症状が軽かった。もっとも、すごくひどい人はグループセラピーにやって来れないんじゃないかと思うけど、とにかく私が飛び抜けて一番ひどかった。みんな質問にはちゃんと答えているし。
自分から発言しているし。

1回目のグループセラピーの後もう本当にしんどくて、二度と戻りたくないと思った。

オンラインフォーラムでグループセラピーに参加している人たちに相談したら、私と同じようにしんどいと感じているけどがんばっている人たちがいて、その人たちに、もし話したくなければ話さなくてもいいから、とにかくミーティングには続けて参加するように勧められた。
このとき初めて、自分が
SADであること、グループセラピーに参加したことを彼に言った。自分の周りの人にSADについていうのはこれが初めてだった。でもちゃんと受け止めてくれた。「もう行きたくない」って言ったら「そこにいたくないと思うことは、そこにいなくちゃいけないってことだよ」と言われて、続けていくように励まされた
さらにセラピストとメールで話して、「不安を感じることは避けなくちゃいけないということを意味しているのではなくて、もっと練習をしないといけないということを意味しているんだよ。」と言われた。で、2回目も行くって約束した。すごくこわい気持ちはまだいっぱいだったけど、とにかく行くことだけは行こう。話したくなければ話さなくていいから、そう言い聞かせて。

そして臨んだ
2回目。今回もすごい緊張だった。

不安度(SUD)ランキングを作る。0-100で0がまったく不安を感じない、100がもっとも強い不安。いろんな状況を想像して、低いものから高いものまでリストアップする。
それをもとにexposure(暴露)のエクセサイズの計画を立てる。私の場合こんな感じ。

グループ内で話す100
電話をかける、取る100
自分の意見を言う100
他の研究者とディスカッションする80
準備したプレゼンテーション70
3人以上の友達と話す70
カウンター、受付で話す60
知らない人に道を聞く、店員に話しかける60
レストランで注文する40
面識のある人と1対1で話す40
友達と1対1で話す10


それをもとに、具体的なゴール設定と具体的なtaskを決定。とにかく簡単なエクセサイズをいっぱい繰り返すことだと言われた。長い時間その不安な状況に自分を置くこと、それを何度も繰り返すこと、それで不安が減っていくそうだ。できるようになったら、次のエクセサイズに行く。

私がセラピストと話して決めた最初のエクセサイズは、
ラボのメンバー1 1で会話をすること。(10分x2 /日)

毎回グループセラピーでは CBT(認知行動療法)話し合。まずテキストを順番に読んでいく。私は人前でのリーディングが嫌いだ。中学、高校の頃のトラウマがあって、今でも声が震える。だから自分がんでいるときはもちろん、自分の順番を待つ間も緊張していて内容はまったく頭に入らない・・・。

3回目になっても、まだグループのみんなの前で話すことはすごく緊張する。やっぱり何も考えられなくなっちゃったり、途切れ途切れになったり、声が震えちゃったりするし。それでも前に比べたら気分は楽になった。少なくともここではそんな風にちゃんとできなくても誰も私のことをjudgeしない、安全な場所なのだ。

宿題をみんなの前で報告、それからセラピストと次のエクセサイズについて話し合い。 
の宿題は、店に行って店員に商品について質問をすること(2/日)。例えば、他のサイズがあるかとか、他の色があるかとか、簡単なこと。だけど、最初の2日間、いくつかの店に行ったけど、店員に話しかけることはできなかった。あきらめたくはなかったけど、今週この課題はできないと思った。セラピストとメールで話して、なぜかもう一回挑戦してみようかという気になった。それでもう一度店にいってみた。そして、・・・できた!話しかける直前はすごく緊張(レベル70)だったけど、その後すぐに一気にレベルが低下した。そんなに難しくないと思った。それで、直後となりの店に行って、もう一度やった。今度は最初からすごい緊張ではなかった。翌日、翌々日も課題をこなした。
大きな進歩だ。
 

5目からセラピーの中でもin vivo exposureまずは実際に外に出て、人と話すというエクセサイズ。人によって(SADのレベルや苦手なことによって)やることは違うけど、私は通りすがりの人に道を聞く、店員に物の場所を聞くだけ。でも私にとっては、本当にやりたくなくていやだった。でもみんなと一緒に外に出ないと行けなかったから、どうしてもやらざるを得なかった。知っているのにわざと道を聞いたり買わないのに物の場所を聞くなんて・・・練習だから仕方ないけど、さらに気が引ける。

今週からの課題は、電話。
友達であろうが、一言であろうが、電話は怖い。電話がかかってきてもまずとらない。ラボにかかってきたら、ラボから出る。そのくらいひどかった。
そこで、
とりあえずは彼と同じアパートの中で電話。きっと普通の人にっては笑えるエクセサイズだよね、子供の遊びみたいな。それができるようになったら、外でかける。私、全然電話かけたことないんだよね。彼は私のSADのことも知ってるし電話が嫌いなことも知ってるからこんなふざけたエクセサイズも一緒にやってくれた。でも電話はまだまだ大きな課題だ。これから少しずつ練習していかないと。

次のセラピーのIn vivo exercise
として、いきなりみんなの前で2分間プレゼンテーション
これはすごく緊張した、というか何も考えられなかった。準備をしたプレゼンならなんとか大丈夫なんだけど、いきなり前に出てプレゼンしてって言われて、パニックだった。とにかく立たされて、少し沈黙した後、とにかく始めようと思って、いつも言うセンテンスを言ってみた。その後何を言うか考えてなかったしどうしていいかわからなかったけど。とにかく思いつくことを言うしかなかった。もっといいたいこともあったしもっとまとめて話したかった。全然うまく話せなかった。研究者として失格だと思った。とりあえず終えた。
悲しかった。

すべて終えて席に戻ったら、リーダーにどうだったか、今どんな気分か聞かれた。でも、無言になってしまった。何も考えられなかった。オブザーバーの人に、「今、うまくできなかったとか、気分悪く感じてる?」って聞かれたので、ただ、うん・・・とうなずいた。そうしたら、自然とみんなが順番に私のプレゼンについて感想を述べてくれた。よかったっていうことを詳しく言ってくれた。私はそれをただ受け入れるということはできなかったけど、無理していいことを言ってくれるんだと思ったけど、でも、みんながそうしてくれたことだけはありがたいし、うれしいと思った。普段そんな風に感想を言ってくれることはないから。

in vivo exposure。今回は他の参加者とディベート(スピーチ2分間、ディスカッション5分間)
・・・できなかった。テーマは明日のランチについてだから難しくなかったんだけど。最初に2分間、主張する時間が与えられて、緊張しつつも話し始められたんだけど、1分持たない間にいうことがなくなって何言ったらいいかわからなくて、沈黙に。こういう状況になっちゃうと、私はもはや何もいえないし考えられなくなってしまう。何もいえないまま終了して、ディベートの時間に。だけど、もう何も話していることについて考えられない、集中できない。何も言えずにいたら、ついにセラピストがタイマーを止めた。そのあとセラピストがなんていったのか覚えていない。

私は泣き出してしまった
、グループの中で。限界だった。そんなバカな人いるんだろうか?

聞いていたグループのみんなが順番に感想を言った。ほんといい人たちで、私の最初の主張はすごくよかった、とか、勇気があるとか、覚えていないけど。セラピストに、セッションが終わってから少し残るように言われた。彼女はその課題が私にとって難しすぎると予期できなかったと謝ってくれた。何かいいたいことある?来週も来れる?と何度も念を押された。

うん、行くよ、行く。それしか方法がないから。その後もひとりで泣いてた。

8回目、最終回。in vivo exposure。前回のことがあって、今回はいつもより不安と緊張だったんだけど、大丈夫だった。今回のexposureは、大学の中心といわれている学生がいっぱいたむろってるところまでみんなで行った。そこでサイモンセッズゲーム。私はサイモン役になってみんなに指示を出さなければいけない。私はゲームは苦手で、しかもリードをしないといけないのは嫌い。だから緊張したしうまくできなかったけど、いい天気の下でみんなで遊んでいる感覚は楽しかった。

最後まで残ったのは結局
3人。でも彼らも、リーダー/オブザーバーの4人も、みんないい人たちだった。みんな助けてくれた。最後にみんな1分ずつグループについての感想などについて順番に話した。私もやめようと思ったけど続けてこられてよかった、このグループは役に立ったと感謝を述べた。ちゃんと話せた。

セッションのあと、セラピスト(リーダー)と今後どうしたらいいか話した。
8回のグループセラピーだけでは、私のSADはまだ治ってないから。次のグループセラピーに参加しなさいと言われた。さらに一対一で会ってくれるセラピスト見つけてくれることになった。


グループセラピー2>  (2013年5月~7月)

大丈夫、2回目のグループだから。それに、一回目は難しくないから。そう言い聞かせて新しいグループセラピーに行った。
でもやっぱり新しい人たちは緊張する。一回目だから特別な
in vivo exposureのエクセサイズもないし、レクチャーが多くて、発言しないといけない時間自体も少ないけど、でも緊張した。前回のグループの初めてのときよりはずっとましだったけど。ただほとんどしゃべれなかった。前のグループの最後のほうでは少ししゃべれるようになったと思ったんだけど。今回の参加者もみんなよくしゃべる。やっぱりここでも私が一番ひどいのか。

他の人との比較は関係ない。自分のことに集中しよう。
ただ、自分自身にがっかりした。後戻りしたようで。もっと話せるはずだし、もっと積極的にできるはず。がんばらなきゃよくならない
のに

2回目も
最初はすごくは緊張していなかったけど、やっぱり始まったら緊張した。話さなきゃいけないのはやっぱりすごく大変だ。簡単なことも答えられなかった。そんなのは私だけだし、それどころか、みんな積極的に発言している。前のグループでも同じだったけど、でも、すごく悲しくなった
自分だけができない。ずっとグループに参加して練習しているのに、できるようにならない。
不安、緊張以上に、それがすごく
frustrateでセッションが終わったあと一人で泣いてしまった。

個別セラピーでグループセラピーについての話もするけど、このことを話したら、自分のペースでやればいいのよ、といわれた。わかっているけど、自分だけできないのがくるしい。

3回目以降は少し慣れてきた。
そして参加者も減ってきた。8回のセッションの折り返し地点くらいに来た時には、もう参加者は私ともう一人しかいなくなっていた。

だから私の要望も聞いてくれて、認知行動療法をもっとやってほしい、反証を自分で考えるのが難しいから手伝ってほしいとお願いした。

状況その1.質問に答える
    自動思考:間違ったことを言うんじゃないか。バカだと思われるんじゃないか。
    思考のゆがみ:mind reading, labeling, black&white
    反論:誰でも間違いはする。いつも間違えるわけじゃない。バカだと言われたことはない。
    別の思考: たった一度の間違いで人を判断しない。もし間違えたら学ぶ機会になる。多くのものは正しい/間違いの2つではない。

状況その2.意見を言う
    自動思考:自分の意見は間違っている。みんなが期待することをいわなくてはいけない。おかしなことを言ってみんなに変にみられる。
    思考のゆがみ:mind reading, labeling,
    反論:いつも自分だけ意見が違うということはない。そもそも意見って何?自分の考え、だから間違いなんてない。世の中みんな一緒の意見だったら面白くない。変わったことを言ったら逆に興味を惹かれるかもしれない。
    別の思考: どんな意見でもいい。

状況その3.人に話しかける
    自動思考:みんな忙しいのに私となんか話したくないだろう。私と話すのはつまらないだろう。
    思考のゆがみ:mind reading
    反論:みんな無視するか?いつも答えてくれる。大抵いやそうな顔はしない。今までに話したくないと言われたことはない。
    別の思考:いつものようにみんな話してくれるだろう。もし話してくれなかったからって何?相手も自分みたいにShyで話せないだけかもしれないし。本当に忙しいかもしれないし。


そして、私たち参加者2人は共通の問題を持っていて、一つは、会話の時に、何を話したらいいのかわからない、なんて返事をすればいいのかわからない、頭が真っ白になる、ということだった。だから、その後のセッションでは、よくそれについて話し合ったり、練習をしたりした。

完全に黙ってしまうのは良くない。何も言えない時は、「わからない」とか、「今、実は頭が真っ白」とか「ちょっと待って」とか、何でもいいから言ったほうがいい。

完璧なことを言わなくてもいい。完璧なことを言おうと思って考えたらなんて言ったらいいかわからなくなって黙ってしまう。黙ってしまうと、さらにもっと完璧なことを言わなきゃいけなくなって、、、どんどんドツボにハマっていく。

セッションの中で
会話の練習ゲームをした。何を話しても、間違っていても、つじつまがまったく合っていなくても、おかしくても、とにかく、止まらずに交互に話し続ける、というゲーム。このゲームは難しいと思ったけど、やってみたら意外に簡単にできた。やっぱり私はいつも考えすぎなのか。話せないわけじゃないんだね。みんなめちゃくちゃなことを言って面白い。私の発言は「あんたユーモアのセンスある人だね」って言われるくらいうけていた。別にうけ狙ってたわけじゃないんだけど。

このころの宿題は(友達以外の人と)small talk(日常会話)をすることだった。掃除のおじさんたちや、ダンスのクラブの人たちなんかと会話をしてみた。みんな楽しそうに話をしてくれた。でも、なかなか自分から話しかけるのはやっぱり今でも難しい。これからの課題かな。

 これは↓個別セラピーでSherryに言われたこと。

私が普段会話をするのを恐れるのは、

他の人たちが、
私と話すのはつまらないと思う、無駄に思う、
私と話したくないと思う

と私が、思っているからで、
そのせいで、

適切なことを言わなくてはいけない
でも何を言ったらいいのかわからない
だまってしまう

ということがおきてしまって
そのせいでみんなに、

私が話したくないと思っている

と思われてしまい、
その結果、

みんなが私に話しかけなくなる。

そしてそれは

他の人たちが、
私と話すのはつまらないと思う、無駄に思う、
私と話したくないと思う

という最初のところにつながって、
悪循環のサイクルに入ってしまう。

このサイクルをどこかできらなくてはいけない。



最後のセッション。実は生き残りは私だけになっていた。セラピスト4人が寄ってたかって私に迫ってくる(笑)

in vivo exposureでは、キャンパスの中心部に行って
知らない人たちに「ここの大学生ですか?」「この大学好きですか?」という質問をするという課題を出された。しかも、ピンクのおかしなパーティー眼鏡をかけて。それありえないでしょ?だいたいそんなわけわからん質問を見知らぬ人にするのも嫌だよ。強い不安で何も考えられず、リーダーに何を言われようが無言になっていた。でもセラピストたちは何の問題もなくやってこなしてた。普通そんなもんなんだろうか?
絶対にやりたくなかったけど、セラピストがどうにも許してくれなくて、本当に仕方なくやった。眼鏡なしで許してもらったけど。セラピストたちはすっごくほめてくれたけど、私は嬉しくなかった。ただ気分が悪かった。もう絶対やらないと思う、こんなこと。

最後にセラピストのみんなが順番にグループセラピーを通しての感想を言ってくれた。みんな、「あなたと一緒にやってきて楽しかった。」「あなたはユーモアもあるしおもしろい人よ。」「あなたはいいキャラクターを持っているわ。」「その笑顔が周りのみんなを引き付けるのね。」・・・と言ってくれた。


グループセラピー3>  (2013年9月~11月)

まだよくならなくて、次のグループセラピーに入れさせられた。
今度はできる。そんな気がした。

しかし、一回目ですでに落ち込んだ。私だけ何も言えない・・・。またか。

今回は人数も多く、みんなやめても行かない。みんなほんとうに進んでよく発言する。完全に自分だけがグループから取り残されてしまった感じだった。SAのグループなのに・・・。苦痛なグループセラピーだった。

そうこうしているうちに、隣の人とディスカッションをしてその結果を発表するというのがあった。私は、できなかった。自分の意見は言えなかった。彼がひとりで話をした。他のペアは盛り上がっているのに、私が何も言えないせいで私たちは時間を持て余してしまった。そのことですっごく、落ち込んだ。
それで、さすがに後でリーダーに相談した。今度ペアを組むことがあれば、セラピストと組んでくれるということになった。それから、今後できないと思うものがあったら、その時にそう言いなさいと言われた。それ自体も難しいんだけどね。

それ以来、リーダーは特別ケアしてくれるというか、自分だけ課題を簡単にしてくれたりするようになった。ありがたいけど、恥ずかしい。もちろんそれは自分がそう思っているだけだけど。よけいにグループの中に入れない気がした。

最初のころの宿題やグループの中での私のexposureは電話だった。電話をかけて「間違えました」と言う。ところが、かけて相手が出たとたんに何も言わず切ってしまった・・・
それから、クリニックに電話して、留守電に「グループリーダーと話したいから折り返し電話をしてほしい」とメッセージを残すこと。これは最終的にはできた、全部メモを書いていたけど。これは勇気づけられた。これから何とかできそうな気がする。
そしてグループの中では、廊下からグループの部屋の中に電話をかける課題をさせられた。やらなきゃいけなかったしなんとかやったけど、すごく緊張した。声が震えていた。みんながこれを聞いていたかと思うとすごく恥ずかしかった。

ただ、そんなこんなで、グループでも個人セラピーでも練習をしてきたおかげもあって、その後どうしても電話をかけなければいけないところでかけることができた。しかも、注文したものが届いていないという苦情の電話、だったのにできた。すごく緊張して心臓ドキドキだったけど。そのあとものが届いたときは最高にうれしかったよ。

6回目の時に、7回目ではセッションの中ではそれぞれ個人がやりたいexposureをやるという説明を受け、何をやりたいか発表した。多くの人が、プレゼンテーションとかパフォーマンスとか言っていた。あとはスピードデーティング風1対1会話。しかし、私は何をやりたいか言えなかった。もう、なぜかダメダメだ、このグループ。
セッションの後でリーダーに残されてexposureについて話し合いをしたけど、それでも私はやりたいことがわからなかった、のか、なんとなくはあったんだけど言えなかった。意見を言うというのは、プラス難しい。

結局、数日後メールでリーダーに連絡した。私のexposureの課題はグループの前で自分のことについて簡単に話して、その後みんなに簡単な質問をしてもらいそれに答えること。なんか自分だけレベルの低い課題で恥ずかしい気がしたけど、そんなことここでは誰も気にしないんだよね。緊張はしたけど、大丈夫だった。それにみんな普通に質問してくれて、自分のことを話せて、なんだかやっとこのグループの中に入れた気がした。もういまさらあと1回しか残ってないけど。

そのおかげで、最終回はとりあえずリーダーにふられれば、言いたいことが言えたかな。
テストの結果を返してもらって、スコアが少し良くなっていた。まだ全部重症レベルだけど。グループの平均も教えてもらった。予想通り、私だけとびぬけて悪かった。どうでもいいけど。

来年のグループセラピー、がんばります。今度こそ。


< グループセラピー4 > (2014年1月~3月)

不思議だけど、早くグループセラピーが始まらないかなとわくわくしていた。なぜか、今度はできる気がしたし、絶対自分から発言しようと決めていた。だから早く試したかった。そう思えるだけでも、進歩だと思う。

1年前に初めてここに来た時のことを思い出した。あの時は完全にパニックだった。
今は違う。今でもグループの中での本読みや発言が順番に回ってくるのはすごく緊張だけど、パニックにはならないし何か言える。

2回目のセッションの時、文章を読んでくれる人と言った時、初めて自分から手を挙げた。その時ばかりはすごい緊張したけど、あとで感激うぁ~自分から手をあげちゃったー、すごい!
帰り際にリーダー(グループセラピー3と同じセラピスト)に、「今日よくやったね!」ってほめられた。すっごいうれしかった。

その後も、今回のグループは、自分なりにうまくやれている感じがする。前のグループ3でできなかった隣の人とディスカッションをしてその結果を発表するという課題もこなせた、もちろん不安はあるけど。

すごい、ちゃんと進歩してる!がんばろうって意欲がわいてきた。

折り返し地点。
グループの中で自分から発言。初めて!すごい!
前からそれを望んでいて、特にこのグループが始まってから、一生懸命自分を押していたけど、やっとできた。実際に発言したときはそんなに緊張もしていなかった。勝手にすごく感激。絶対、私の個人セラピストにも報告しよう。

このころ、宿題はグループ会話にしていた。
週2回conversation circle、1回アラノンミーティング、1回このグループセラピー;それぞれで、少なくともそれぞれ1回、自分から発言する
とてもいいエックスポージャーだった。緊張しちゃうときもあるし、うまくできないことも多いけど、それでも発言できたらうれしかった。

6回目、in vivo exposure。グループ会話。まずみんなそれぞれ簡単な質問を書いて箱に入れ、それを引いて
紙に書いてあることについて話し合う。少し緊張したけど、最近conversation circleにいって練習しているし、質問も簡単だから難しくなかった。
それをやっている間にmock job interview。
オブザーバーの人に一人ずつ呼び出され、模擬就職面接を受ける。これがまた、オブザーバーの人が面接官になりきっていて、本当に面接みたいで緊張した。でも最後にジョブオファーをもらった(笑)

7回目、
5分間プレゼンテーションをやることになった。何を話してもいいし、形式もどんなものでもいいし、質疑応答だけでもいいし、とにかくグループ内で話す練習なので自分の好きなことをすればいい。で、私は研究の話をすることにした。話は腸内細菌と病気についてのすごく一般的なお話。まじめにスライドを作るまでのこともないので、私はhandout(1ページ)を配って話をすることに。
最近グループで話すのは慣れてきたし、自分で一回練習した時はちゃんとできたから、全然大丈夫だと思っていたのに、なぜか恐ろしく緊張した。パニックで言いたいことがわからなくなり、気が遠のき、本当に続けられないかもと思った。もちろんみんな気付いていた。でも、しばらくしたら少し落ち着き、なんとか最後まで終えられた。

Good Job!I'm proud of you. うまくできてもできなくても、緊張してもしなくても、やることができたら成功。
 
そしてみんなが話に興味を持ってくれた。というのも、腸内細菌がanxietyとか depressionとか、感情にも影響を与えるという話もしたから。腸内細菌を変えたら不安が減ったりする。私もそんな研究をしたいと言った。 そんな話を、震えながらしたのは効果的だったかもしれない・・・

最終回。スコアを返してもらった。グループが始まる前に受けたものと前回の終わりに受けたもの。今までで一番いいスコアだった。やっぱりグループの平均よりずっと低かったけど、そんな中でよく頑張ったと思う。スコアだけじゃなく、実際に自分自身進歩していると感じる。まだすごく緊張する、でも回避が減ったと思う。グループでも自分から話したりすることもできるようになった。今回も自分から発言した。リーダーたちも、「すごい進歩だ。」と言っていた。

もう一回グループセラピーに参加したい。でも次のグループは半年後だから、それまで自分で(個別セラピーで)がんばらないと。


個別セラピーの経験                               

一回目のグループセラピーの後、リーダーとこれからどうするか話し合った。グループセラピーがSADの治療には一番効果的であるそうだ。だからグループセラピーは続けていくことにした。でも、今の私ではグループでは言いたいことを言えないし、自分に合わせてやってもらうためにも、個別のセラピーもしたらいいかもということになった。基本グループセラピーが行われている期間は隔週で、ない期間は毎週個別セラピーを受けることにした。

 

Katie&Sherry>  (2013年5月~8月)

最初のグループセラピーが終わってから、リーダーが私にセラピストを見つけてくれた。
そして初めてのKatieとのセラピーセッション。セラピーといえど、よく知らない人と話をしなければいけないのはすごく緊張。Katieはまだセラピストとしてのトレーニング期間だから、Katieの上司のSherryがオブザーバーとして毎回のセッションを見るんだそう。部屋にあるビデオを通して見ていて、実際にその場には参加していないけど、実際には3人と思うと余計緊張。

まずは、自分の状況、困っていること、できるようになりたいことを話し合い。でも緊張してまともに話せない。質問されても、すごく間ができちゃったり。ほとんど話せなかった。 セラピー自体がexposureなんだよね。

最後のほうになってビデオを介してオブザーバーをしているSherryが、部屋に入ってきて会話に割り込んできた。彼女はれっきとしたセラピストであるだけでなくSAが専門。彼女が言うことは本当に正しい、というか、本当に理解している・・・私のこと。それだけに、逆にちょっと怖い。それにちょっと厳しい。私は隔週にするって言ったんだけど、Sherry(重症だから)毎週来るようにって’言われた。 

3回目、未だに緊張する。前回Sherryに、会話に間ができないようにしなさい、もっと自分からどんどん話しなさいって言われたけど、やっぱり簡単にはできない。Katieの質問にもちゃんと答えられないし、すごくKatieに迷惑をかけていると思う。困らせちゃってると思う。そう思うと、すごくへこんでしまってその後しばらくとても気分が悪くなってしまった。

exposure
をもっとちゃんとやるようにと念を押された。ホテルに電話をかける宿題を出された。とにかく電話をかけて質問をするという課題。私は絶対に無理だと思った。

Katie
がいなかったので3週間なかったのでひさしぶりのセッションその3週間、電話の宿題は結局一度もこなせなかった。すごく怖くてできないって言っていたら、できるにきまってるって言われた。できないんじゃなくて、自分がこわいと思っているだけだって。これはいつかよくなるための治療の一環なんだからって。

自分でもわかってはいるけど、怖いもんは怖い
。普通の人にはわかんないかもしれないけど。

そんなやりとりをしていたら、
Sherry
が来て「一日5件、毎日やりなさい」と厳しく言われた。さらに細かく提案してくれて、Do you have a pool?という質問をするように言われた。この質問なら‘YesNoの答えだけで、それ以上に何か質問されたりすることはないから。たった5wordsだけでいい。とは言われてもそれでも怖い。
Sherryが一度その場で電話をかけて見せて、私にもその場でやれと言われたけど、人が見ている前ではさらに無理なので、今週ちゃんとやるから、ということでその場は許してもらった。でも、やっぱり怖い。

Face my fear! ・・・でも、怖い。

電話の宿題をやってみた。約束したし、とりあえずやってみて、やっぱり無理だったって言おう。でも、心臓はドキドキするし、体は震えるし、本当に怖かった。とにかく5件続けてかけた。感情が入らないように考える暇がないように、ただこなすことだけを考えてた。すべて終わった時、本当だったら、「よくやったー、できたよ。」って思えるはずだった。
でも、終わった後、すごく気分が悪くなって泣いてしまった。

なんで私はこんなことをしなくちゃいけないんだろう。なんでこんなに苦しいんだろう。なんで私はこんな風になっちゃったんだろう。
とにかく苦しくて悲しくて寝るまで泣き続けた。
 

Katie
とのミーティング。最悪な気持ちだった。宿題がちゃんとできなかったし、私はただネガティブなことしか言えなくて。Katieはちゃんとやれたじゃない、なんで喜ばないの?といったけど、私はやっぱり“できなかった”としか思えなかった。なんでこんな苦しい思いをしなくちゃいけないのかと思った。この先こんなのを続けてやらなきゃいけないなら死んだほうがましとさえ思った。本当につらかった。
Sherryがまたやってきて、ちょっとだけやってもダメなのよ、続けて何度もやらなければ意味がないの。と言われた。
Katieにはゴールを考えなさい、不安を感じることが目的なのよ。だから、宿題に挑戦して、不安を感じたらそれは成功なのよ。恐怖に向き合えたら、それが成功なの。」と言われた。

でも
電話の宿題はどうしてもなかなかできなかった。本当に本当に怖かった。この感情は表現のしようがないけど。

Katie
とのミーティングの後、それでもやらなきゃと思って電話をかけた。でも、2つ目をかけているときにまた強い不安が襲ってきた。もうそれ以上は無理だった。翌日もできなかった。まったく電話に向かうことすらできなかった。

翌々日、やっぱりやらなければいけない思った。朝からずっとそのことを考えていた。すごく大きな不安で苦しかった。今までの電話で一番の恐怖だった。先週も今週も課題をやった時に“失敗した”から。今まで以上に恐怖になった。でも、自分に言い聞かせた。恐怖に立ち向かわなくてはいけない、これを乗り越えない限り
SADが治るなんてことはあり得ない。怖いのは電話ではなくて、自分の感情だ。できるにきまってる。

何とか電話をかけた。でも
2件目をかけている途中でまた強い不安に見舞われ、すごい動悸と手の震えで続けられなかった。でも、ここでやめたらまた同じになっちゃう、もう2度とやれない気がすると思って、いったん少し落ち着かせてから、続けて残り3件をかけた。

できた!

電話の出来なんて今までと一緒だ、すごく違和感あると思う。だけど、
今回はとにかくできたことがすごくうれしかった。恐怖に立ち向かえたことが、うれしかったんだ。それから2日続けて電話の課題をこなした。まだ不安は感じるけど、急激に楽になった。もう大丈夫。

次の 
Katie
とのミーティングで話したらすごくよろこんでくれたセラピーの中でもホテルに電話をかけさせられた。緊張はしたけど、できた。Katie にもSheryにも本当にすごくすごくほめられた。課題そのものもだけど、自分でやったことをほめることができたことを、ほめられた。
Over the hump
だって、本当に大きな一歩だってまだ目標はずっと先だろうけど、もうやれるよって。

本当に怖いのは他人の評価なんかじゃなかった。自分の評価だった。自分自身の感情が自分に恐怖を与えていただけだ。

そして始めてから3か月後、ついにKatieと最後のミーティング。Katieは他のクリニックに移ってしまうから。私の次のセラピストは決まっている、でもKatieと別れるのは悲しかった。今までのこと、今後のこととかも話し合った。最後にSherryもきて、最後に言いたいことない?といわれて、最初に出てきた言葉は、「とても悲しい」だった。そう言ってその場で泣いてしまった。本当に悲しかった。Katieと会えなくなっちゃうのはすごく寂しかった。そのあとに、「ありがとう」とだけ伝えた。そして用意しておいたカードを渡した。言いたいことはいっぱいあるけどちゃんと言えないだろうと思っていたから、気持ちを書いて渡そうと思っていた。その場でKatieが読んでくれて、「ありがとう、カードをずっと大切にとっておくよ」って言ってくれた。ハグをしてお別れした。ありがとう、Katie.

Katieと別れてから半年して、クリスマスのあいさつを兼ねてKatieに初めてメールをした。
その後もセラピーを受けていて、少しずつだけど私のSADも改善してきた。Katieへのメールに挑戦したことやできるようになったこと、これからもがんばるよ。ありがとう、Katieに会えてよかった。って書いた。
その後、Katieがメールを返してくれて、私のメールを読んで涙が出てきたって書いてあった。Katieは私がよくなっていることをすごく喜んでくれた。Katieにとっても私が最初のセラピーだったらしく、
「あなたからも勇気をもらった、とてもいい経験で忘れられない思い出だよ。あなたに会えて本当によかったし、あなたがこれから出会う人たちもみんなきっとそう思うわ。あなたは素晴らしい人よ。」
って書かれていた。
私はこのKatieのメールを読んで泣いてしまった。

再び頑張ろうって決意した。そして、またKatieに連絡したい。


Lily1> (2013年9月~12月)

Katieの次のセラピストになるはずだった人とは一度しか会わなかった。そのセラピストが病気だとかで1か月セラピーが受けられなかったから、ほかのセラピストに変えてもらうようお願いした。そしてLilyが受け入れてくれた。彼女は最初のグループセラピーのリーダーだった人。その時もよく私と個別に話をしてくれていいセラピストだ。

そして、学生がオブザーバーとして参加したいということになって、また3人のセッションになった。より緊張するけど、練習にもなる。

これまでやってきたことを話して、もう一度、自分が感じている問題とできるようになりたいことを話し合って、目標の設定をし直した。


そして、 Katieとも練習してきたし、グループでもやってきたけど、まずは電話の練習をした。セラピーの中で、Lilyが他の部屋に行って私と電話で10分間の会話をした。かなり緊張した。不安度60。でも、できた!
次の週、学生が風邪をひいて休んで私のセラピーに来られなかった。それをいいことに、Lilyは私に学生に電話をかけるように言った。学生にはもう伝えられていたから突然かけて迷惑をかけるという心配はなかったけど。電話に出なければいいのにって思った。始めはすごく緊張した、Lilyも見ている前だったから余計に。電話で10分くらいどうでもいい会話をした。電話の後、Lilyにどうだった?って聞かれて、実は楽しかったって答えた。それは本当のことだった。自分自身びっくりした。もう、電話かけられるかもしれない。


まだ電話の練習はしていかなくてはいけないけど、次の目標にも取り組み始めた。グループ会話。3人以上になると、どうにも話せなくなってしまう。最初の練習(宿題)はラボの学生2人に研究の説明をして質問に答えることだった。週に3回そういうチャンスがあったから、いい練習になった。繰り返しているまだ初めは緊張するけど始めてしまえば、そんなに難しくなくなった。これは練習だけじゃなく実戦にもなって役に立った。

Lilyとの話し合い。グループ会話の中で話すのが難しいのは、タイミングとか、適切な発言かとかを考えてしまって、そんなことをしているうちに、会話はどんどん進んでいくから、話し出せないのだと思う。ベストのタイミングもベストの発言もないのよ、そんなのだれもできないわ。何を言えばいいのか考えているから会話についていけなくなるのよ。人の話に集中してただその時に思ったことを言いなさい。


そして、Lilyがセラピーの中でgroup conversationの機会を作ってくれた。2人ほど同僚のセラピストを連れてきてくれて、全員で5人、10分くらい会話をした。冬のアクティビティーについて話。でもずっと一言も言えなかった。言わなきゃと思うんだけど、何を言ったらいいかとか、タイミングとか、やっぱりいろいろ考えてしまう。最後のほうになって、もし本当に何も言わなかったらこの練習の場は何だったんだ。やっぱり何か言わなきゃだめだ。何でもいい、練習なんだから。そして、ついに言葉が出た。
終わってすぐ、Lilyと学生がすごくほめてくれた。てか、ちょっと驚いていた。私もよくやったと思った。

最近、自分でよくやったってほめられるようになった。
今までは完璧にできなければ成功ではなかった。そして、そんなことは無理だからいつも”失敗”に終わる。
その出来が良くても悪くても、やることができたら成功なのだ。

そのころラボのセミナーの番がやってきた。怖かった。いつも以上に怖かった。というのは、前回に”失敗”したから。ちゃんと準備したのに、パニックになって頭が真っ白になって忘れてしまって、ちゃんと喋れなくなって、そうなったらよけい緊張して、さらにしゃべれなくなって声が震えてきて、全部終えないまま、(時間もなかったので)ここで終わりにします、と終了してしまった。もう気分は最悪だった。当時、セラピーでKatieに話して助けてもらったけど。数日引きずっていた。
またセミナーの時期が近づいてきて、その時のことを思い出して、数週間前から予期不安におびえていた。Lilyと話して、私は高いスタンダードを作っているんだと再度認識した。他の人はいいのに、なんで自分にはこんなに厳しいんだろう。Lilyにはみんなの前で発表ができたら、それだけでよくやったと思いなさい、といわれた。

”なんでみんなに認められるために完璧でなくてはならないのか、間違えたり失敗したらいけないのか、期待された通りのことをするように頑張らないといけないのか、そうじゃなきゃ自分は存在しちゃいけないのか、なんで他の人はいいのに、自分に対しては厳しいスタンダードを作っているのか…”

それでも、セミナー前数日間は不安でおびえていた。だけど、本番は思ったより緊張しなかった。すらすらできなかったけど、声がすごく震えちゃうこともなく、言いたいことは伝えられたと思う。それでもいつもなら、うまくできなかったって落ち込むところだけど、自分でよくやったと思えた。

Lilyに次のセッションの時に、話したらすごく喜んでくれた。特に自分で「発表は悪くはなかったと思う。」って言ったら、そう自分で言えることはとても素晴らしいって。確かに少しずつ自分を許せるようになってきた気がする。
不安な場面になったら、「避けなければ成功」と自分に言い聞かせるようになった。うまくできなくたっていい

そして、いよいよ年末が近くなって、パーティーシーズンがやってきた。
パーティーに参加するのは苦手だ。いつも孤立してしまう。今年は3つパーティーがある。セラピーの中で話し合って、パーティーの中でグループに入って会話するという課題を作った。ちゃんと達成できたとはいえないけど、完全に孤立してしまうことはなく、会話に参加できた。それで、いつもよりもずっと楽しかった。

まだまだ練習しなくちゃいけない。今年のセラピーはこれで最後。学生とはこれでお別れ。彼女もまた私のプログレスを見てうれしかったと言っていた。私は、あんま進歩してないな、それに目標までまだまだという気持ちだけど。でも、1年頑張ってきて、少ししゃべれるようになったかな。来年もexpsure頑張らなきゃ。

 

<Lily 2> (2014年1月~2014年12月)

Lilyが別のクリニックに移ることになって、他のセラピストに変えるか、クリニックを変えてLilyのセラピーを受けるか決めないといけなかった。クリニックを変えるとちょっと遠くなるので悩んだけど、彼女はいいセラピストなので、やっぱり続けてLilyのセッションを受けようと思った。(グループセラピーや医者は今までのクリニックのまま。)

Lilyが移ってから1ヶ月半はまだセットアップができなくて、セラピーが受けられなかった。その間一度、電話で話をしてくれるということになって、30分ほどLilyと電話で、最近の様子や、セラピーが始まるまでにやるexposureを話し合ったりした。でも、私にとってその電話そのものがexposureでもあった、Lilyももちろん承知。私は不安度高かったけど、Lilyは、話が途切れたりせず、ちゃんと会話が成り立っていたってほめてくれた。

それから1週間くらいして、アポイントが取れるようになり、一週間後からセッションを始めることになった。これはメールでしたんだけど、別にクリニックのintakeを受けなくちゃいけなくて、クリニックに電話をしなくてはならなかった。これはかなりハードなexposureだ。Lilyも承知で、いい機会だからがんばんなさいっていわれた。すごく緊張し、不安度はマックスで失敗もしたけど (一回目は何も言わずに切ってしまった、笑)、とりあえず無事に終えた。1年前に最初のクリニックのintakeを受けるときはどうしても電話ができなかったんだよね。だから、できただけでも、えらい、と自分をほめてあげた。

そして、新しい場所での初セッション。新しい場所に行くのはすごく緊張する。戸を開けて待合室に入ったら、イメージと違って(前のクリニックとは全然違って)、急に不安が込み上げてきた。しかも、たくさん人がいる。とにかく受け付けしないといけないんだよなと思いつつも、しばらく動けずドアのあたりで立っていた。3か所窓口があってどこでしたらいいかもわからず、かといって聞けず、どうしようどうしよう…って思っていたら、一番近くの窓口の人が、何しに来たの?って聞いてくれた。セラピストに会いに来たって言ったら、あの窓口に行きなさいって言ってくれた。そしてそこで、改めてLilyに会いに来たと話し、手続きをし、もう不安最高潮のところで、Lilyが待合室に私を呼びに来た。よかった、助かった。泣きそうなくらいうれしかった。

Lilyの部屋に入ってもまだ緊張がおさまらず、Lilyとまともに会話できなかった。でも、ここに来るの緊張したとか、最近のこととか話していくうちにだいぶ落ち着いてきた。
でも、すごく疲れた。前のクリニックに戻りたいと思った、Lilyはいいセラピストだけど。ここも慣れるのかなあ。

あとからLilyがメールで、電話も新しい場所に来るのも本当に頑張ってくれてありがとうと改めていってくれた。

しかしまだ大きな課題が。数日後Lilyからメールがきて、どうやら保険会社に電話して交渉しなくてはならないらしい。こればかりは不安度100、これはどうしてもできない。たぶんこれができるくらいならセラピーなんて受けてない。電話することを考えているだけで怖くて泣けてきた。
結局Lilyに正直にできそうもないとメールした。そうしたら、「そうじゃないかと思ってた」って、「ちゃんと言ってくれてありがとう」って。それで、Lilyがとりあえず電話をしてくれた。それでもまだ本人からも電話しなくちゃいけないそうだ。ただ、もう状況は説明してあるから、あとは私が電話して了承するだけでいいということだった。

それで不安度は90くらいに下がったし、なんとかがんばるしかないと思って電話を掛けるが…
結局すべて状況説明からしなくてはならなかった。そして、電話はたらい回しされ、同じことを何度も何度も言わなければいけない羽目になり、挙句の果てには交渉が成立しなかった。すごく疲れ切って、結局Lilyに助けてとメールした。
Lilyが電話したらすぐ交渉が成立したみたいだった。たぶん私の電話をとった人が、それについてよく知らない人だったんだと思うって言っていた。私も話が通じてなかったとは思えないので、運が悪かったんだろうと思うけど、結局うまくできなかったなとへこんだ。

でも、Lilyはほんとよく頑張ったって言ってくれた。そして私が電話したことも実際のプロセスに重要だったとも。私もよくやったと思う。電話を回されて1時間くらい電話をにぎっていた。何人にも同じことを話し、気づいたら最後にはだいぶ不安は下がっていた。いつもいつもどのセラピストにも言われている、「不安な状況に長い時間自分をおくことで不安は徐々に下がっていくんだよ」っていうのが実感できた。やっぱりexposureは重要だね。

今回の件、そしてクリニック変更に伴って起きた様々な不安、出来事は練習になったとともに、さらにLilyとの信頼関係ができた感じがした。彼女の支えはすごく大きい。私は彼女に対してとても素直になれる、怖いともできないとも正直に言える。わかってくれる。それで、大丈夫だよって手を引いてくれるんだ。普通の人にとっては当たり前のことでもいっぱいほめてくれる。子供みたいだけど、そんなふうに精神的に誰かに甘えたかった。いつも自分一人で頑張ってきたから。

新しい場所での2回目のセッション。未だに新しいクリニックに行くのは緊張する。Lilyに会うと安心する。
いつもどおり、最近の話をしたり目標を決めたりしたけど、それ以外に、私のこと、私の生い立ちについて話してほしいと言われた。クリニックのIntakeとかで何度か話してきたけど、そういえばLilyにその話をするのは初めてだ。話した後、Lilyに「大変だったね。苦しかったけど、今までよく頑張ってきたね。」と言われて、泣きそうだった。

そうだよね、私がんばってきたよね、今までの自分をほめてあげなきゃね。

3回目、やっと少し慣れてきた。でもまだ受付で話すのが少し緊張する。ということをLilyに行ったら、エックスポージャーとして、受け付けに行って、今までのレシートをなくしちゃったから欲しい、と言いに行ってみない?と言われた。できるかどうか想像してみたけどすごく怖くなった。でも逃げちゃだめだと自分に言い聞かせる。でもどうしても怖くて無理だと思った。しばらく黙ってそんなことを考えて、できない・・・そう言った。Lilyはいいのよ、って言ってくれたけど、自分はすごく悔しくてこんなことで泣きそうになってしまった。Lilyは、いいのよ、考えてくれてありがとう。と繰り返してくれた。

グループセラピーが終わったので、個別セラピーに集中。今回はしばらくグループセラピーはないし。いつもグループセラピーを受けている期間はSADがよくなっていってるのに、ない間にまた戻ってしまう。せっかく今よくなってきているから、このまま頑張らないと。

Lilyにグループセラピーでプレゼンテーションをやったけどすごく緊張したという話をしたら、その次のセッションの時に、他に2人(私の知らない)セラピストを連れてきて、3人の前でプレゼンをやることになった。突然言われたので準備もしてなくて(内容はグループセラピーと同じだったんだけど覚えてなくて)すごく緊張した。まともに話せなくて恥ずかしかった。もちろん、よくやったって言ってくれたけどね。

なんとなくそんな風に毎週セラピーに行っていたけど、
とある週末、job applyしていた大学から「数日後にskypeで面接をします」と、メールが来てパニックになり、Lilyに「できない。どうしよう。」とメールしたら週末にもかかわらず、すぐ返事をくれた。「月曜日においで」と。Lilyは普段、月曜日にはクリニックにさえ来ないはずなのに、アポイントを入れてくれた。本当にいいセラピストがいてよかった。

セッションでは、まず話を聞いてくれた。私は(今回は特に結果を気にしていなかったけど)

失敗したら次も失敗する気がして怖い。と言ったら

「何をもって失敗とするの?失敗と成功0と1じゃないのよ。今回はインタビューを受けることができたら、それだけで成功だと思いなさい。それに、もし今回あなたが言う”失敗”をしても、次回も同じ結果になるとは限らないわ。」

そのあと、面接で聞かれそうな質問について少し話し合って、ロールプレイをした。最初につまずいて、しばらく言葉が出てこなくなってしまって、でもLilyが「いい感じ、いい感じ」と繰り返してくれて、また続けて話し始めることができた。そのあとはかなり順調で、つまずくどころか、自信もって答えている感じだった。
終わった後、Lilyが「You can do it ! 大丈夫よ。」と言ってくれた。来週、インタビューがどうだったか話を聞くのを楽しみにしていると言われた。
でも、本当に安心したのは「たとえ、そのインタビューがdisaster(最悪)であってもね。」と付け加えてくれたことだ。
とにかくどうなるかやってみたらいい。肩の荷がおりた感じだった。

本番のインタビューは完璧からは程遠いけど、こなせた。緊張はしたけどすごく悪くはなかった。何よりできたことが少し自信につながった。よくやったと自分をほめてあげた。
もちろんLilyはほめてくれた。でもほんとLilyのおかげだ。


その後はしばらく通常通りのセッションになり…
良くなってきたのか(とその時は思った)、セッションではすごく良く話すようになり、話すことがいっぱいあって、時々のどがかれるまでしゃべっていた。
でも、その翌週には理由もなくすごく気分が落ちていて、宿題もできずに、話もしたくなくて、黙ってしまったり。Lilyに「今週は調子が悪いみたいだね」と言われた。「そういう時もあるから、気にすることはない。」って。
でも、やっぱり治らないのかな、と気分はさらに低下。


セッションの中で、以前Lilyとのセッションにオブザーバーで参加していた学生に電話をかけることになった。当時も一度練習でかけたから、不安はすごくひどくはなかった。もうしばらく会っていなかったけど、逆に久しぶりに話したいという気にもなっていたからかな。
来週のセッションではKatie(私の最初のセラピスト)に電話をかけることになっている。もう1年近く話していない。あの頃より良くなっている(と思う)し、そんなことをすごく話したい気持ちでいっぱい。
…でも緊張はするなあ。

Katieにはなかなかつながらなくて、いつも延期に。

でも、その間も毎週、誰かに電話をかけるというのが宿題だった。引っ越しちゃった昔の友達とか、最近話してないなって友達とか。私にはかなり難しい宿題だったけど、同時に実際に役に立ってというか、彼らと連絡を取ることができたのもすごくよかった。

ほとんど忘れかけていたんだけど、その相手に思いついたのが去年のSADグループの仲間(の一人)だった。
そのグループの最後で、今後も(セラピストなしでカジュアルに)時々集まって報告しようということになった。その時は多くの人が賛成したのに、やっぱりみんなSADのせいか、結局その後集まることはできなかった。
もうあれから6か月もたったけど、電話の宿題を期に連絡を取ってみた。「今度会いたいな」
…で、翌週ランチを一緒にすることに。ちょっと意外。

あのグループは苦手で、私(だけ)はすごくおとなしくしていて、その人ともまともに話したこともなかったんだけど。ランチはいろいろ話して楽しかった。彼女も未だにがんばっているらしい。そして私も彼女に勇気を与えたらしい。
私はLilyに、彼女は彼女のセラピストにこのランチのことを報告(^^)もちろんどちらのセラピストもとても喜んでいるみたいだ。
来月にまた会う約束。今度は他のみんなももう一度誘ってみようということになった。
みんなどうしてるかな。あの彼は学校に行けたかな。元気やってるかな


毎週、セラピストのLilyに会うのが習慣になっている。今となっては、何でも話を聞いてくれるという感じ。困ったときはメールでも電話でも話を聞いてくれる(無料)。ここまで自分の気持ちを出せる場所はない。
最初は本当にセラピーが苦痛だったのにね。怖くてしゃべれなかった。これも練習だから黙らないでしゃべりなさいって言われていた。セラピーの部屋はどうも慣れなくて未だに緊張させるけど。でも今は話したくてしゃべり続けて、1時間では言いたいことが全部言いきれない…(苦笑)そういう意味では良くなってると実感するけど。


毎週誰かに電話をかけるという宿題はずっとやっている、というかやれないこともちょくちょくあるけど、やろうと頑張っている。それにプラスして、
クリニックを介してLilyに電話をかけて留守電にメッセージを残すという宿題も3、4回ほど出された。
そんな感じで少しずつ電話に慣れてきた。でもまだビジネスの電話はかけられないんだけど。

あるセッション中にLilyに「ドラッグストアに電話して、シャンプーの品ぞろえについて質問しなさい。」と課題を出された。Lilyが実際に先にやって見せてくれて、大丈夫でしょ?やってみる?って言われたけど、私は結局できなかった。やらなきゃ、やらなきゃと思ったんだけど、やっぱり怖くて。できないってLilyにいうのもつらかったんだけど、すごく考えたのちにそう言った。Lilyに「いいわよ、考えてくれてありがとう。」と言われた。もう泣きそうだった。「
いいのよ、無理しなくて。


新たなin vivo exposure。Lilyに「~についてどう思うか?」という質問をいきなりもらって2分半話す
前回、セッションの中で練習したいことある?って聞かれて、(いつもだったら何も言わないところだけど)3分間スピーチみたいのをやりたいって自分で言ったからだ。でも、やりたい=できる、ではない… だいたい、1年前くらいにやらされたとき、話せず泣き出してしまったのだから。
実際にやらされたら、ものすごい不安で、頭が真っ白で、何を話したらいいのかわからなくて、黙ってしまった。だいぶ経って、やっと話し出したけど、少し言ったらまた何を言っていいのかわからなくなって黙ってしまい…
それでもLilyは「不安なのも感じたけどよく頑張った」と言ってくれ、「もう一回やる?」と聞かれて違う質問を出してもらった。
一回目よりはもう少し長く話せた。Lilyは「(話した部分は)とてもよくできていた」と言ってくれた。

「誰もとっさに完璧なスピーチや会話はできないわよ。話がずれたりしてもかまわない。思いついたことをただ口に出しなさい。なぜなのかといった理由や、例、自分の経験など具体的なことを話すようにしてみなさい。」

次の週、また同じ練習をした。不安なのはまだすごく不安だし、間もまだできちゃうし、話も支離滅裂で下手だし、だけど、やればやるほどよくなっていくみたいだ。


ひさびさにセラピーで泣いた。何も特別なことはなかったんだけど。最近比較的に調子よかったし、その時だけなんか気分が落ちてたというか、なんであの時私はあんなことを言ったのかよくわからないけど・・・その後のセラピストの言葉に泣かされた。

「(自殺をするつもりはないけど)死にたい。」
今に始まったことではなくて、ずっと思ってた。なんで生まれてきたんだ、なんでこんなにつらいのに生きなきゃいけないのかって。

「ごめんね、苦しいよね。正直に話してくれてありがとう。これからそう思った時には、いつでもすぐ話してくれる?セラピーでも電話でも。週末でも。同意できる?」うん・・・

「私はいつでもここにいるから。いつでもあなたを助けてあげるから。あなたが好きだし大切だから。いつもあなたに会うのも話をするのも楽しみにしているのよ。」
もう何もしゃべられなくなっちゃって、それでも何でもいいから何か言いたいことない?と言われて泣きながら精一杯、

「ただ幸せになりたい。小さいころから生きていてよかったって思ったことないの。」と言った。
「あなたは本当にいい人だし、幸せになる資格があるわ。あなたが壁を乗り越えて幸せになれるように、私が絶対してあげるから、約束する。」
結局(これだけではないけど)、セッションが終わるまで泣き続けてしまった。 セラピストってすごいなあと思った。言葉に力がありすぎる。 心配されて、また数日後においでと言われたけど、大丈夫だからと言って断った。気が変わったり何かあったら絶対連絡するという約束で。また来週いつも通り来るよ。大丈夫だよ、私死なないからさ(笑)心配させてごめんなさい。


しばらく、うつ気味だった。というか、少し体調が悪くてエックスポージャーの宿題ができなかったら、最近できるようになっていたことも、また怖くなって回避をし始め、外にあまり出なくなってしまった。そしたら、さらにいろいろ怖くなって…と悪循環に。 1年以上かけて、やっと少しずつできるようになったと思ったのに、一瞬にして元通りに?やっぱり何にもよくなってなかったんだ。がんばったってよくなんかならないんだ。・・・と最悪に凹。

でもそんな私に向かって、Lilyは「ふりだしには戻らないわよ。」と言った。

時々そういうことは起こるらしい。でも、その時にちゃんとそれに気づいて、エクセサイズを始めれば、またすぐ落ちる前の状態に戻れるということだ。 簡単なエックスポージャーに戻って、前やっていたことをもう一度やる。また怖くなっちゃったけど、やったら今度は前より時間がかからず不安が減っていく。

今までやってきたことは無駄にしたくないから、がんばる!


最近、SADだけじゃなく、大変なことがいろいろ起こっていて、本当に生きているだけで精いっぱい…
Lilyには変わらず毎週会っているけど、それ以外に必ず電話をしているし、メールもしている。大丈夫な時は大丈夫とメッセージを残し、駄目な時は電話をかけてもらう。

気分転換に何か好きなことをやりなさいって言われて、家にこもってなんとなくあみぐるみを始めた。やったことなかったんだけど、なぜか思い立って、そして結構ハマった。楽しい。初めて作ったクマを、Lilyにプレゼントした。お礼とお詫びでどうしてもあげたいて思ったんだけど、あとで考えたら、それって迷惑なプレゼントだよねー。子供みたい(笑)でも、Lilyは名前をつけて大切に飾ってくれている。本当に感謝。。

それ以来毎週何かあみぐるみして、セッションの時にみせるのが習慣みたいになった。まだまだ大変なんだけど、気にかけてくれる人がいるから、がんばるよ。

いきなり一週間前に、大学のdepartmentのセミナー(1時間、実質30分?)やれって言われた。SADの私にはプレゼンはかなりきついんよ…。そんな大きいセミナーやったことない。小さいのでもすごい緊張してまともにできんのに。
とりあえず、セラピストに「どーしよう…」と電話。最近Lilyに泣きつく癖を覚えた(笑)

Lilyはいつも「やりなさい」とはいわない。でも「あなたがやりたいと思えば、必ずできるわ。」と言ってくれる。
うん、わかってる。恐いだけなんだ。
「あなたがやりたいのなら、私はできる限りのことをしてあげるわ。」

で、毎日、電話やメールで話した。
時々、やっぱできないってパニックになっちゃったり、死にたいって思ったり(死ぬ前にプレゼンやめた方がいいけどね、笑)したけど、一歩ずつやりなさいっていわれて、少しずつひとりで練習して、練習の報告してというのを繰り返した。

ちょうどセミナーの日の朝がアポイントで、セッションで他のセラピストも連れてきてくれて10分だけ練習。すごい緊張で、頭は真っ白で言葉は全然出てこないし、ホント絶望的だ。と思ったが、それでもだんだんマシになり、セラピスト2人ともめっちゃ「素晴らしい」ってほめてくれた。本当にセラピストってのはほめるのうまいなあ、世の中こんな人たちばっかりだったらいいんだけど、と思うよ(笑)
ただLilyに、「とにかくやったらえらい」、「結果がどんなであってもあとで話を聞くのを楽しみにしてる」って言ってくれることがいつもなぜか一番うれしい。
終わったら連絡してね、と言われたので、電話でメッセージを残した。すごい失敗というわけではないけれど、終わった後はどうしてもすごい最悪な気分になるので、これだけでもホッとする。お礼もいっぱい言った、Lilyいなかったらとにかくできなかったもん。
そしてあとでLilyがメッセージを返してくれた。うれしかった。

あるセラピーの時、私がこんなことを言った。
「セラピーであっても、他の場面と同じように、Lilyが私のことをどう思うかとても気にするし、だからうまくやらなきゃいけないと思うの。いつも終わった後で、なんであんなこと言っちゃったんだろうとか、気分が悪くなっちゃうの。」

Lilyは「あなたと毎週話せるのはとても楽しい。それに私はあなたのことを尊敬しているわ。あなたは強くてがんばり屋さんでいつも私はあなたから刺激をもらっているわ。」と言った。

でも、私はそれを素直に受け入れなかった。
「Lilyが言っていることが本心だと信じられないよ。そうやって私を励まそうとしてるんだよね。それがLilyの仕事で、私はお金を払っているんだから。」

Lilyは本当だと、具体的な例も出して説明してくれた。「それでもあなたは信じないかもしれないけど、わかってくれるまでこれからも言い続けるわ。良いパートナーになれない限り、うまくいかないもの。話してくれてありがとう。」

なぜあんなことを言ったんだろう…とやっぱり終わってから気分が悪くなった(笑)
でも、本当に(唯一)何でも言えるLilyに感謝。。。

<Lily3> (2015年1月~2015年12月)

ここ2か月ほどあまり調子が良くなく、特にここ2週間くらい(?)はひどかった。不安感が絶望感や孤独感といったものにまで広がり、ただひどく疲れてやる気もなくなって、わけもなく悲しくなり、泣きまくる…というような毎日になった。特に仕事は嫌で嫌でたまらなくなり、止めたいと真剣に考えるようになっていた。私はSADはけっこうひどいけど、すごくうつになることはあんまりない。だから、そんな自分がこわかった。
希死念慮が強いのは子供の時からずっとだから、それ自体大したことないけど。(そんなんでもなんとか今まで生きてこられたし。)今は何かが起こったら、理性がなくなったら、何をするかわからないような気がして、自分がこわかった。

けっこう底まで落ちた状態になり、やっと医者とのアポイントの日が来た。
私は医者と話すのが苦手で、緊張して不安で診察は嫌なんだけど、でも、今の状況も苦しくて、処方を変えてもらいたかった。セラピストのLilyにも「医者にうつだって伝えるのよ。biologicalなヘルプも必要だから。」と言われ。

うつ症状は処方の変更で簡単に改善した。
Lilyに会って、すごく気分が良くなったって言ったら、よかったと喜んでくれた。
「元気になったら、またエックスポージャーやらなきゃね(笑)」と言われて一緒に笑った。

どん底の状態から抜け出して、すごくうれしくてなんだかすべて明るく見えて、こんな幸せ気分になったことないと思った。
こんな気分がずっと続いてほしい。
でもこんな幸せが続くわけない、また悪い状況になるに違いない。だから幸せなんて味わないほうがいい。余計つらくなる。
そう思って、落ち込んだ・・・(変な話だよね)

Lilyにそう言うと、「今の状況が続くとは私は約束しないよ。気分なんてよくなったり悪くなったりするよ。そんなのわかんないよ。また悪くなるかもしれないよ。」
だよねー。それでも、大丈夫だよと言ってくれると思っていた私はちょっとへこむ・・・

「でも、悪くなったら、また同じことをすればいいだけのこと。あんたはもうどうすればいいかわかってるじゃない。今回正しいことをした。同じように周りに(セラピストとか)助けを求めればいいのよ。あんたはそれができたんだから。」

「One step at a time. いい?今その瞬間のことだけを考えなさい。いい天気だな、緑が茂ってきれいだな、これおいしいな、これやっていると楽しいな、いい音楽、いい映画だな、・・・」

私は無駄にいろんなことを考えすぎる。過去のことを思い出して辛くなる。先のことを考えて心配する。考えても心配しても何もならないことを。それで今楽しいはずのその瞬間も楽しめず、つらくなる。だから苦しい時ばっかり。

一歩ずつ。今を生きる。

 

私はいつも自分に高いスタンダードを作ってしまう。こう、こうで、こうすべき。こういうふうにできなきゃダメって。
Lilyに「そんなに完璧にできるわけないじゃん」「そんなの機械のようだよ。「完璧じゃない方が人間らしくて、親しみやすくていいじゃない。」とよく言われる。
「だいたいさ、他の人たちだって完璧じゃないでしょ?失敗とかだってしてるでしょ?」

それはそうなんだけど。
私「でも、他の人たちは私よりずっとうまくやってるように見える。」
「それに、他の人たちはいいの、失敗しても。気にされないし。他のことでカバーできるし。だめな人間だなんて思われない。でも、私は失敗したら駄目なの。私はちゃんとできなきゃいけないの。そうじゃないと認められないの・・・」

この考えはおかしいと思っているんだけど、ずっと抜け出せない…
なんで他の人たちはよくて、私は駄目なの?

 

ちょっと前から、Lilyに「social activity(クラブ活動とかクラスとか)に参加しなさい。」と言われていた。
それでもいつまでたっても私が行動しようとしないので、「まずは、興味があるsocial activityを探してリストを作ること」という宿題を出された。
しかたなく、インターネットで探して、とりあえず(行くかどうかは別にして)いくつかリストアップしていった。
そのリストアップしたものをLilyに話したら、そのうち一つについて、「今ここで電話して話を聞いてみなさい」と言われた。

「いやだ、絶対にいやだ。」電話なんてできるわけないじゃん。Lilyにかなり説得されるも、私は「いやだ、いやだ」と言い続けた。
「やらなきゃできるようにならないのよ!」それでも私は首を振った。しばらくそんな問答が続いた後、
「じゃあ、私が電話するからね。」と言ってLilyが電話をかけた。
私は黙って後ろで見ていた。自分が情けないのと、でもどうしても怖いんだもんという気持ちで。

その電話で、明後日(週末)にオリエンテーションがあることをLilyは聞きつけた。最悪…
一方、Lilyは喜んで、「オリエンテーション行くよね?」と聞いてきた。
私はもはや不安の渦の中にいて、言葉もでず黙っていた。
Lilyに「(なんでもいいから)何とか言いなさいよ。」と怒られた。
「行くかどうかわからない・・・」と私は下を向いて言った。
「どういうこと?」とLilyがさらに聞いたけど、私はまた何も言えなかった、何も話したくなかった。
「ほら!(なんか言え)」と言われて、
「行ったらいいと思うけど、行きたくない」と答えた。半泣き状態だった。

「あんたは友達がほしいんでしょ、SADを克服したいんでしょ?」「自分が恐いだけでしょ。」
Lilyの言うことはもっともすぎる。それはわかってる。なのに、できない自分がまた悲しい。

説得しようとするLilyと嫌だといい続ける私。
Lilyが私を何とかしたいと思ってるのもすごくわかるし、でもLilyにも私の気持ちなんてこの怖さなんてわかんないんだと思った。
私は行かないと言い、Lilyも強制はできず、なんとなく気まずくセッションが終わった。

そして2日後・・・
なんと私はそのオリエンテーションに行ったのだった!(笑)

 

最近、セラピーに行っても話すことがあまりない。いや、正確に言うと、話せない。
また沈黙になっちゃったらどうしようと思ったら、セラピーに行くのが前より怖くて不安になっている。

そんな大きな出来事とかいつもと変わったこととかが、毎週あるわけではない。
でも、Lilyはいつも、何を話してもいいよ、という。そして、私はいつもささいなこととか、雑談みたいなこととかも話していた。話すこと会話すること自体が私にとっては練習だし、Lilyはどんな話からも私の様子を感じ取ってる。だから内容なんてどんなことでもいい。

でも、ここ最近何を話していいのかわからない。
良くなって話すことがないのならいいのだけど、どっちかっていうと悪くなって話せなくなったみたい。
Lilyに、「この頃、話さないね。どうしたの?」って言われる。けど、なんでかわからない。

Lilyは前から、私から話さないと駄目といい、Lilyの方からは話してくれない。これは私の時間で私が好きなように時間を使うべきだし、いつも人の言うとおりにしてしまう私にはそれも練習だから、と。
なので、私が話し始めないと、沈黙になってしまう。沈黙になってもLilyはヘルプしてくれない。

沈黙が私にはかなりきつく、何か話さなきゃと思うのに、話せなくて沈黙が長くなればなるほど、不安が増して、そのまま沈黙が続くとそのうち簡単な言葉を出そうと思っても出ないほどにひどくなってしまう。身体がいうこと聞かない。

前回もかなり沈黙が続き、不安が最高潮になり、話を考えるどころか、完全にフリーズして何も考えられない。
「どうしたの?」と言われても、「大丈夫?」と聞かれてもなにもいえない。Lilyにはよく理解ができないみたいだけど、自分でもどういう状況になっているのかよくわからない。自分に何が起こってるの?どうなっちゃってるの?私が説明してもらいたい。誰か教えてよ。

 

<Lily4>(2016年1月~



(つづく)

 

Medication 薬剤療法                             

半年間薬なしでセラピーだけでやってきた。でもなかなか思うように改善しない。最近セラピストにmedicationも考えようと言われた。今の状況では不安が強すぎてExposureがまともにできないから、がうまくいけばもっと簡単に課題に取り組めて早く改善するかもしれないということだ。うまくいくかはわからないけど、試してみようということになった。私の気持ちは両方。こんなに苦しいなら薬に頼りたいという気持ちが強い、でも副作用で苦しむかもしれないというのはやっぱり不安だ。とにかく、医者と話をしないといけないから、同じクリニックでアポイントを取った。1か月後。


SSRIの経験> (2013年7月~)

SADで一番よくつかわれるSSRI。医者とのアポイントの日までの一か月、SSRIについて情報もいっぱい集めて自分なりにいろいろ考えた問題は、効くか効かないか、副作用が強いか弱いか、どのSSRIが自分に合うか、どの用量が効くか、人によって全然違うから、とに
かく一つずつ試してみるしかない、ということだ。ちょっとめんどくさい。そして、依存性はないとはいえ、離脱症状が出るので急にやめられないこと。でも
うまくいくかはわからないけど、試してみようと自分の中で決めて医者に会った。もし薬が効いてこんな不安がなくなるならという期待がやっぱりある。

セラピスト
から私の基本的な情報は医者にあらかじめ伝えられていたけど、さらに1時間ほど医者の質問に答えたりして、最終的にSSRIのセレクサ(シタロプラム)の処方箋を出してもらった。(ちなみにセレクサ日本では未認可)最初の一週間は10/day、その後20㎎に増やすように言われた。

SSRI
は最初の12週間は副作用が出るけどそのあとは良くなるそうだ。効き目が出るのは2週間から6週間後くらいだそう。

最初の
1週間はきつかった。私の主な副作用は吐き気と食欲減退だった。どうにも耐えれないようなものじゃなかったけど、これが続いたらしんどいと思った。でも一週間たったらピタッとそんな副作用はなくなって、またおなかがすくようになった。それ以外にはあくびがよく出る、少しボーっとするというような副作用はあるけど、それほど苦にならない。20㎎に増やしても大丈夫だった。まだ効果は全く感じないけど。

2、3週間ほどしたら、気分は良くなってきた。日々落ち着いた感じ。でも、緊張する場面は前と同じように緊張する。
その1か月後医者に会って30㎎に増やした。


副作用で早朝に目覚めるようになった。そしてそのあと眠れない。はっきりとした夢も見るようになった。時には叫んで飛び起きることも。それでも昼間眠いとか生活に影響を与えることはなかったけど。


次に医者に会った時、トラドゾンという睡眠薬を出してもらった。そしてセレクサも40㎎にまで増やした。これがセレクサの最高量。

しばらくしてトラドゾンなしでも寝れるようになった。夢は見るけど、朝まで寝られる。セレクサの効果はあんまり変わらない。気分はいい。不安のレベルは少し下がっている。でも、私にとってミラクルの薬ではないかも。

一か月後、ほかのSSRIのゾロフトに変えてみようかということになった。ゾロフト(日本ではジェイゾロフト)。
ほとんどの人が言うには、SSRIの変更の時は最初の副作用もでないし、離脱作用もないから、いきなり変えてもいいらしい。でも私の医者の方針にしたがって、ゾロフトを少しずつ増やし、セレクサを少しずつ減らした。
ゾロフト25mg+セレクサ40mg(維持)1週間。
ゾロフト50mg+セレクサ40mg 1週間。
なれたら、ゾロフト100mg+セレクサ20mg。


最初副作用も出なかった。ゾロフトを50mgに増やしたときに、ちょっと頭がフラフラする感じがした。それもおさまって100mgに増やしたとき、今度は手の震えが出てきた。2日間強烈な頭痛に襲われた。副作用なのか、セレクサの減薬作用なのか。

でもこれらもすぐおさまった。ただ、全然不安には効かなかった。そして下痢の症状が出てきた。初めはゾロフトのせいだと気付かなかったんだけど、なかなか治らなくて、調べてみたら副作用に下痢があることが判明。医者の予約がなかなか取れなかったので、そんな状態でもしばらく我慢していた。

やっと医者に会えて、SADに効いてないみたいだと伝えると、ゾロフトを150mgに増やされた(セレクサは終了)。今まで朝100mgだったのを、プラス夜に50mg。(ちなみに日本では100mgが最高。)もし副作用でとても体調が悪いことがあれば、自分で100mgに減らしていいということだった。そして、一か月して効かなかったら、また別の薬に変えようということになった。

数日して、下痢はおさまった。追加で夜にゾロフト50mgを飲み始めたら、数日間は寝られなかった。でもそれもすぐ慣れた。

しばらくしたら、なんとなく効いているのかなあって感じがした。緊張するのは変わらないんだけど、回避が少し減った。うまくできなくても、まあいいか、と思うようになった。でもわからない、これが薬のせいか。セラピーのおかげのような気もする。本当はもっと効いてほしいんだけど、また薬を変えるのもまた副作用が出たりしてめんどくさいしそれが効くとも限らないしどうしよう。

一か月後また医者に会う。なんて言おうか悩んだけど、ちょっとだけ改善した気がすると言った。
いつものことだけど、医者にはちゃんと肉を食べて運動しなさいと言われた。セロトニンを増やしなさいということ。SSRIを飲んでももともとのセロトニン産生が少なかったら意味がない。それから、セラピーにはちゃんと行っているの?exposureはちゃんとやっているの?と確認された。結局薬だけに頼ってもダメなんだよね。
薬は変えずにゾロフトを50mg増やして、朝100mg+夜100mg。

増やして一週間くらいはちゃんと寝られないし、昼は体がだるくて眠かったし、動悸がして焦燥感があった。薬が強すぎる気がして減らそうかと思ったけど、もう少し様子見。効果は前と変わらないなあって感じだけど。

しばらくしてゾロフト200mgにも慣れてきた、少しだるいかなというくらい。効果は、少しあるかなって感じ。緊張する場面はかわらず緊張するし、完全じゃないけど。でも、少しポジティブになってきた。薬のおかげかセラピーのおかげかわからないけど。

2か月後医者に会う。私は少しは良くなった気がすると言ったけど、状況を話していたら、「(問題は)変わってないね」と言われた。それで薬を変えたいかどうか聞かれて困った。少しは効いている気がするし、薬を変えるのは不安、また落ち着くまで大変だし。
でも、医者に、薬が劇的に効く人もいるのよ。と言われ、他のものを試してみたくない?と聞かれて、やっぱりもっと効いてほしいな、と思って挑戦してみることにした。トライ&エラーするしかないね。

プロザック、日本では未承認だけど、歴史の長いSSRIで、アメリカで”ハッピードラッグ”とまで言われ莫大に売れて当時注目を集めた薬。
ゾロフト200mg(今まで通り)+プロザック20mg 1週間
ゾロフト150mg+プロザック20mg 1週間
ゾロフト100mg+プロザック40mg 1週間
ゾロフト50mg+プロザック40mg 1週間
プロザック40mg

最初は副作用が出なかった。あえて言えば数日間やたら眠かったくらい。プロザック40mgにしたら完全ではないけど不安がかなり減った。でも、やる気もなくなってだるいなという感じだった。

そしてゾロフトを完全に抜いたら、すごく体調が悪くなった。プロザックの副作用なのか、ゾロフトの離脱作用なのか、とにかくいいようのない経験したことのない不快感に襲われた。めまいのような、自分が分解してしまいそうな感覚。いきなり叫びだしそうになったり。その後はげしい頭痛。

SSRI間の薬の変更では、ふつうは副作用も離脱作用もほとんどでないと言われているのに。
いつか完全に減薬、断薬するとき、私は離脱作用に耐えられるのだろうか、と心配になってきた。

でも一週間ほどで気にならなくなってきた。不安は減っていて気分は楽だ。

プロザック服用から1か月、たぶん効いていると思う。もちろん完全には不安はなくならないけど。実際に緊張するのは同じだけど。予期不安はなくなった。もう何日も何週間も前からすごく心配したりすることはない。まあ何とかなるだろう、って思えるようになった。でもそれだけでも、本当に楽だ。SADじゃないみんなは、こんなに楽に過ごしているんだなあって思った。
ちょっと大変だったけど、プロザックに変えてよかった。CBTとエックスポージャー頑張らなきゃ。

それから一ヶ月してまた医者に会う。不安が少し減ったと話した。何%くらい減った?と聞かれてわかんないなあと思ったけど30%くらい?と答えた。
医者曰く、プロザックの量を(最大100mgに)増やしてもいいとのこと。もうちょっと効いてくれたらなと思うし増やしたいとも思ったんだけど、副作用で眠気とだるさがあるので今は増やしたくないと言った。一般的には覚醒が起きることの方が多いので朝に飲むことを推奨されているけど、私は朝から夜に変えた。あと、血液検査も一度してきなさいと言われた。

プロザック40mgは変えることなく、医者に3か月後に来るように言われた。

夜に変えたら昼間の眠気はだいぶなくなった。不安への効果はやっぱり少しあるかなーってくらい。それで、少し順調だったんだけど、、、
自分の周りで大変なことが起こったりして、いきなりうつ状態になった。外に出なくなり、SADも一時的に悪化。プロザックも効かないじゃんと思うようになった。用量上げておいてもらえばよかった。医者には3か月会えないし、薬はそのままで我慢。なんとかセラピーで乗り切る。

やっと医者に会えて話をすると、ミルタザビン(日本ではレメロン、リフレックス)を追加で出してくれた。刺激薬としてとてもよく働くそうだ。ただ、人によっては強すぎて眠気がひどい場合があるから、その時はもうやめて続けて飲まなくていいからと言われた。最初数日半錠(7.5mg)、3日後くらいから(もし効かなくて副作用もなかったら)1錠15mg。

飲み始めたらやっぱり眠くなった。飲んで30分後に眠気が来て、朝は起きるのがすごくつらい。遅刻したり、バスで寝て乗り過ごしそうになったり、朝一のセミナー中に寝たりとかしたが、中には一日20時間くらい寝てしまう人もいると聞くのでましな方だと思う。それに起きてしまえば昼間は眠くない。よく寝られるおかげか、薬の効果のせいか、疲れないし体が軽くなった。一週間もすると少し慣れてきて、半錠から一錠にした。あんまり効果も副作用も変わらない気がする。

一か月後に医者に会い、朝起きられないと話したら、「もっと夜早い時間に薬飲めないの?」と“もっともな”ことを言われたけど、でも、やりたいこともいっぱいあるし、そんなに寝たくない(笑)

もう一つの副作用が、太ること。食欲増進する。これもよくあることみたいだ。私もそれにもれず、1か月で5キロも太った。この調子で増え続けたらいやだなあ。

よく食べてよく寝てってある意味健康的なのかな?と思ったりもするんだよね。よく寝られるので気持ちいいし、おなかがすいて食べたいと思うのも幸せな感じがする。基本的に気分はUPするんだが。

別にやめてもいいって言われているので、考え中・・・

medicationも限界を感じてる。ベストのものを探してきたけど、これ以上試してもなあという気に。だいたい1~2割がすごく効く、6割がなんとなく効いているかも、残り2割くらいが副作用でひどい目に合う、みたいだからまあ私はその6割かな。


つい最近、「勝手に」ミルタザピンをやめてしまった。どうにも体重が増えまくって、数か月で8キロ太って。今までで最高を記録。さすがにこのままの調子で増え続けたらまずいし、次に医者に会ったら話してやめようと思っていたけど。どんどん増えるし、次の予約までまだ一か月もあり、その間に2~3キロはさらに増えるなと思ってがまんできず(爆)医者に電話すればいいんだけど、私そんなのはできんし。

いや~、私一応、薬剤師だし(薬剤師として働いたことないけど、笑)、さすがに自分の薬だけはよく調べてるんで、いきなりやめても大丈夫かなと。(でも、真似しないでね。ちゃんと医者と相談しましょう。私が言っても説得力ないけど・・・)

やめて一週間、離脱も何も問題なく、それどころか調子いい。最近なぜか眠い疲れるだるいと思っていたが、やめたら楽になった。なんだそれ、薬飲んでたらよけいに鬱っぽい?確かにこの薬は鎮静効果が強いって言われていたけど。食欲はかなり減った、というかやっぱあれは異常だったんだな。よかったよかった。

しかし、Lily(セラピスト)に事後報告したら、さすがに怒られた。危険だから勝手にいきなりやめるなと。二度とそんなことしないようにと。医者と話してあげるから、少なくとも私に言いなさいと。
はい、ごめんなさい・・・ でも今回はもう一週間になるし医者のアポイントも数週間後なので、そのまま様子見よってことに。

実は離脱症状が出ていた。断薬してから、早朝覚醒するようになった。
今まで薬のせいですごく眠かったし、睡眠時間が少なくて済む、エクストラの時間ができるようになったというのは逆にうれしかったんだけど…

しかしそれも最初の数日。さすがに早朝覚醒が2週間も続くとすごい疲れる。毎日毎日睡眠時間が3時間では体が持たない。頭がまともに働かない。
すごい眠いのに、眠れない。
夜中3時に目が覚めては、なんでこんな時間に目覚めなきゃいけないんだ、とすごくフラストレーション。体は眠いので起き上がって何かをする気もおきないんだけど、でも寝るとこもできない。 なんだってこんなことになったんだ。私はもともとそんな睡眠障害なかったのに。

まだ夜中に目は覚めるけど、寝れるようになった。


しかし、問題はそれだけではなかった… それから毎日頭痛に悩まされている。一応、何とか普通の生活ができているけど。できれば寝ていたい感じ。もう断薬してから3週間になるのに。いつまで続くの?この離脱症状。

そして、時々理由もなく気分が落ちることがある。意味不明に泣いたり。まあ、そんなことは以前からあったし、別に大したことではないと思ったんだけど。

そして1か月たって頭痛も他の離脱症状もやっとなくなって快適に。やれやれ。そうそう、体重は(何もダイエットしなくても)すでに2キロ減。

医者に会ってやめたことをいう。プロザックの量を40㎎から60㎎へ。

プロザックの量を上げたら、とにかくだるい。慣れるまで仕方ないかーと思って、普通に生活していたが。 だんだん本当におかしくなってきて、何もかも嫌になってきて、最終的に「やばい、死ぬかもしれない」と思った。今の処方が自分に合ってないんだろうなと思って

医者に処方を変えてくださいって言って、プロザックのdoseを40㎎にまた下げてもらって、他の刺激薬ウェルブトリンを入れてもらった。

処方を変えたら、即、その日によくなって、それから、今度はめちゃハイに入った。世の中がすごく明るく見えて、ほんと何もかもが楽しくてしかたなくて、いきなり極端な違いだった。 数日後には普通になっちゃったんだけど。

医者を変えることになった。 前の医者が悪かったというわけではなく、Lily(今の私のセラピスト)がいるところとは違うクリニックなので、同じところの方がお互い連絡取れやすくていいという、Lilyの意見で。私もそれはそうかなと思ったので。何人もいる医者の中から、Lilyが「(みんな素晴らしいけど)この医者があんたに合うと思う」と言って選んでくれた

初めてその新しい医者に会ったんだけど、人は良くて、楽しくてフレンドリーだった。すごく冗談が多く、また日本語知りたいとか言われて、日本語を教えてたりした(笑)

後でいろいろ考えて、どんだけこの医者を信用していいの かと思い始めた。 今の処方がプロザック+ウェルブトリンの2種(ぜんぜん完璧じゃないけど今まで試した中では私にとって一番いい組み合わせだと思う)なんだけど、この新しい 医者はさらに2種追加。バスパー(ブスピロン、日本未承認)20㎎ と アンビエン(ゾルピデム、日本ではマイスリー)5㎎。

追加でバスパーを飲み始めてからやはり、めまいと吐き気、頭痛の副作用がでた。でも、今までの薬でも、いつも最初の週、なんか副作用があったから、そんなに心配もなく、とにかく1週間耐えようと思って耐えた。たいてい一週間くらいでいつも副作用がおさまるんだけど、今回はおさまらなくて、3週目に入った。Lilyに医者に話してほしいとメールした。Lilyは医者に会えなかったので、メールをしておいてくれたらしいけど、医者から返事がなかった。 
なので、また勝手に薬をやめた。 

医者に会ってそのことを話したら、それはスマートだと言われた。試してうまくいかなかったらやめればいいと。意外だった。怒られるかと思った。バスパー終了。それ以外の処方は今まで通り。 一か月後、また医者に会い、処方を変更することになった。プロザック(40㎎)からパキシル(パロキセチン)40㎎へ変更、ウェルブトリン(150㎎ 前回に引き続き)。睡眠補助薬アンビエンからソナタ(ザレピオン、日本未承認)へ変更。それから頓服薬アドバン(ロラゼパム、日本ではワイパックス)を出してくれた。

処方を変えてから一週間。新しくもらったSSRI(パキシル)は何の効果もない。さらに、夜寝れなくなった。今回一緒に処方してもらっていた睡眠補助薬(ソナタ)を飲んでも全く効かず。以前の睡眠補助薬(アンビエン)を飲んでも(以前は寝れたのに)寝れない。

セラピーの時にLilyにそういう話をしたら、「ちょっと医者に相談してくるから」と言って出て行き、しばらくたってから、医者と一緒に部屋に戻ってきた!私はほとんどしゃべらず、医者に聞かれたことにただ、「うん」とうなずいたり、首をふったりして返事しただけで、私の代わりにLilyが医者に質問していた。さらにLilyは「この子、がんばってるから何とかしてやって」と医者に言ってた。医者は「大丈夫だから。あと(次のアポイントまで)3週間様子見て、また薬変えよう。まだいろんな薬あるから。効くの探そうね。」と私に言った。とりあえず別の睡眠補助薬(トラゾドン)だけ処方箋を書いてくれた。 でも、セラピストも医者も私のことを気にかけてくれているんだなって思って・・・

トラゾドン50㎎は効きすぎ(笑)朝起きられずに遅刻した…

1か月後、医者のアポイント。パキシルは全然効かないので変えてもらうことに。
これまでSSRIだけでも、セレクサ、ゾロフト、プロザック、パキシルと試したけど、どれもまともに効かなくて、私には薬が効かないんだと諦めはじめてた。
「でも、僕は合う薬が見つかるまで探し続けるからね。絶対あきらめないからね。」と医者が言った。
そしてパキシル(40㎎)からエフェクサ(ベンラファキシン)150mg へ変更。(鬱のために飲んでいた)ウェルブトリンはもう要らないだろうということで中止。エフェクサにも鬱効果はあるし。アンビエンCR 6.25mg (睡眠補助薬 徐放剤)
また、前に頓服を出してもらっていたけど、ベンゾなので私は怖くて使ってないっていったら、「僕が危ないと思うものを出すわけないだろ?僕はあんたによくなってもらうためにここにいるんだから。」といい、科学的に、分子レベルで説明してくれた。もっと使っていいそうだ。ということでアデバン頓服継続。

プロプラノロールを頓服で出してくれた。βブロッカーなので、心臓のドキドキなどをおさる薬。これはいい感じに効く。身体症状はかなり楽になる。ただ不安な気持ちは変わらないけど。
頓服のアデバンは効かなかった。そこで、それより強いベンゾのクロノピン(クロナゼパム)0.5㎎へ変更。とりあえず、半錠(0.25㎎)で試してみて、効かなかったら1錠。 クロノピンはすごく効くというわけではないけど、プロプラノロールと併用するとちょっと落ち着く。でも、頓服だから、あらかじめわかっているときはいいんだけど、予定外の不安場面には対応できない。

でも、エフェクサ効果なし。 3か月くらいして、レクサプロ15㎎に変更。
効くSSRIがほしい。 レクサプロは副作用も全くないけど、効果も全くない。

3か月ほどして、処方を変更。フラボキサミン(ルボックスCR)300㎎。
フラボキサミン数日飲んだら、体がものすごく重くて、全然動けなくなった。ずっと寝ているだけ。良くなる気配もなかったので、これはやばいと思って、150㎎に減らした。 ちょっと頭がボーっとするけど、動けるようになり。
なんとなく効いている感もあり、いい感じになるかも・・・と思ったのも束の間で、また苦しくなる。頭痛、吐き気。そして、ある夜パニックアタックに。仕事に行くも苦しすぎて起き上がっていられないので早退。一日横になる。寝たいのに寝れない。

これはダメだ、このままでは死んでしまうと思って、フラボキサミンを中止し、前回のレクサプロに戻した。やっぱりフラボキサミンが悪かったようで、いきなり苦しさからは解放された。ほんとにびっくりした。廃人になるかと思った。

2週間後、医者に会ったら、「次の薬、試したい?」と聞かれたので、「まだ薬あるんですか?」と聞いてみた。
SSRIとかの第一選択薬はもう全部試した。でもどれも駄目だった。「そんなん、腐るほどあるよ、笑」

今回は、
1)レクサプロにイミプラミン(三環系)を少し足してみる、ということに。三環系抗うつ薬はSSRI以前の古い薬だけど、相乗効果を期待して。 Lexapro 20㎎ + Imipramin 10mg

これがダメだったら、副作用が出たりしたら、イミプラミンをやめて、
2)レクサプロにガバペンチンを追加してみる。ガバペンチンはGABAの誘導体で、抗てんかん薬として開発されたけど、off-lavel(適応外)として不安障害にも使われる薬。  Lexapro 20mg + Gabapentin 200mg

イミプラミンを飲んだらそれまであった希死念慮がなくなったけど、不安には効かなかった。その後、Gabapentinを追加してみたけど効かなかった。

医者が海外に行ってしまったので、違う医者になった。

リリカを処方されて飲んでみる。なんだか酒を飲んで酔っ払ったようないい気分になった。でも、とにかく眠い。仕事中でもいきなり寝てしまう。あと、ジェネリックがでていなかったので、薬代が高かった。

その医者も、すぐいなくなってしまい、私は無職になって保険がなくなったので、すべての薬をやめることになった。イミプラミンの離脱作用で頭が痛い。
1年弱、薬なしで生活。残っていたクロノピンだけ、どうしても必要な時に飲んでいた。

職を得て、新しい医者に。でも全く話を聞いてくれない医者で嫌だったので、数回でやめた。
この時飲んでいたのが、トリンテリックス20mgとAbilify (aripiprazole)、その次が、Olanzapine (Zyprexa)

ひどい不安障害になったので、新しい医者を探して、しばらくはトリンテリックスとベンゾのクロナゼパムを毎日飲んだ。ベンゾは効くけれども、飲まないと頭痛がするようになり、毎日は飲みたくないと医者に伝えたら、latuda20mgを処方された。クロナゼパムはまた必要な時だけになった。Latudaのおかげで不安は減ったようだ。


今度はどうなるかなあ?

(つづく)


SADのひとたちへ

これを読んでいる人たちの中にはSADの人がいるかもしれませんね。一人で苦しまないで、ぜひ医療機関に行ってください。簡単には治らないかもしれないけど、きっと治ると信じています。でも、ほうっておいては治りませんし、ひどくなる一方です。勇気を出して最初の一歩を踏み出しましょう。ぜひ一緒に頑張りましょう。私でよければお話に乗りますよ。
そして、同じようにSADの克服を目指して頑張ている人も是非、連絡くれたらうれしいです。
メールはこちら mizuhase@gmail.com



周りの人たちへ

もしあなたの周りにSAD(かもしれない)という人がいたら、まずは医療機関に行くことを勧めてあげてください。SADは性格ではありません、病気です。それから、彼らが無理なことは、無理やりやらせようとしないでください。「何度もやればそのうち慣れる」というのは普通の人たちであって、SADの人には通用しません、より悪化するのみです。彼らは「やる気がない」わけではありません。すでにがんばっているのです。彼らが緊張して震えていても、少しおかしなことをしても、冗談でも笑ったりけなしたりしないでください。彼らは周りの評価が恐ろしく怖いのです。多くのSADの人たちは孤独です。一緒に遊びに行ったりするのを断ったり、話さなかったりするかもしれませんが、彼らは本当は人と仲良くしたいのです。
特別な対応をとる必要はありません。ただ理解してあげてください。

 


参考文献&リンク  

Overcoming Social Anxiety and Shyness: A Self-Help Guide Using Cognitive Behavioral Techniques (by Gillian Butler)

Social Anxiety Support: http://www.socialanxietysupport.com/

Social Anxiety documentary: fear of people https://www.youtube.com/watch?v=gmEJEfy5f50

UM Phycological Clinic http://iha.umich.edu/adult-psychological-clinic