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アメリカで薬剤師になろう!~日本の薬剤師からアメリカの薬剤師へ

日本で薬剤師免許を取得したものの、大学院へ進みアカデミックの研究へ。PhD取得後アメリカに渡米しポスドクとして10年ほどラボで働くも、研究をやめて薬剤師になることを決意。日本の免許をアメリカにトランスファーして、アメリカで薬剤師になるまでの道のり。

(現在、3の段階ですが、随時更新していきます。私のブログMy Journal アメリカ生活編アメリカ医療編もあわせてどうぞ。)

 

目次

0) はじめに

1) 一般的なプロセス

2) FPGEE

FPGEEアプリケーションの必要書類
ECEのアプリケーション必要書類
FPGEEテストについて
FPGEEの勉強法
FPGEE当日の心構え

3) TOEFL iBT

TOEFL勉強法

4) インターンシップ

FPGEC certification
internship licenceのアプリケーション

5) NAPLEX&MPJE

6) 薬剤師免許取得

7) 私の経験 

番外編)  PTCB (pharmacy Technician Certification Board)

 

 

0)はじめに

日本の薬剤師免許をアメリカにトランスファーして、アメリカで薬剤師をしよう・・・という、のは甘い考えです(笑)実は、とてもハードルが高く、狭き門です。

特に近年は、アメリカで薬学部を多く設立してしまったので、薬剤師があふれています。アメリカ人でさえも就職先を探すのに苦労しているそうです。なので、実習経験のない外国人薬剤師なんて入る隙間がないらしいです。

FPGEEは勉強すれば通ります。その後TOEFLには苦労すると思います。でも、それも勉強すればなんとかなるでしょう。問題はその後です。
自分で、インターンシップ先を探さなくてはなりません。これは想像以上に難しいらしいです。アメリカの大学がインターンシップ先を抑えてしまっているので、外国人薬剤師は門前払いのようです。
私は、すでにアメリカで研究を長くやっていたので、仕事を理由にグリーンカードを取っています。グリーンカードがないとなればさらに難しく、なんとかボランティアさせてもらえるところを見つけるしかないと思います。

それも運よく見つかって、最終的にそれで薬剤師免許をとれたとしても、外国人薬剤師は病院ではまず働けません。PharmDがない(アメリカのスクールを出ないと)と基本、レジデンシーをさせてもらえないです。だから、リテイルファーマシーで働くしかありません。

アメリカの薬剤師になりたかったら、Pharmacy Schoolに行くほうがずっと楽です。TOEFLも低めのスコアで大丈夫です。インターン先も簡単に見つけられ、在学中に行うことができます。実習はかなり充実しています。そして、PharmDを取ればレジデンシーができ、病院で薬剤師もできます。
問題は、授業料が高いということだけです。

本当にアメリカで薬剤師をしたいのか?FPGECを取りたいのか?よく考えてみたほうがいいと思います。

1)一般的なプロセス

FPGECアプリケーションを提出
    ↓
FPGEE(Foreign Pharmacist Graduate Equivalency Examination) テスト
    ↓
TOEFLiBT
    ↓
FPGEC取得
    ↓
インターンシップ免許(limited education pharmacist licence)を取得
    ↓
インターンシップ
    ↓ 
NAPLEX(North American Pharmacist Licensure Examination)テスト
MPJE(Multistate Pharmacy Jurisprudence Examination)テスト
    ↓
Pharmacist licenceを取得

2) FPGEE

FPGEEアプリケーションの必要書類:

ブループリントで確認。

FPGEC® Certification
http://www.nabp.net/system/rich/rich_files/rich_files/000/000/992/original/fpgec-application-bulletin-061715.pdf

(提出書類)

application form:

application fee: $1200 casher's check

写真2枚: 1枚はapplication formの所定の位置に貼り、Notary Publicでスタンプ、サインをしてもらう。

IDのコピー: 免許証など。Notary Publicによる証明(サイン)が必要。

Licensure/Registration: 厚生労働省医薬局総務課試験免許係に電話(03-5253-1111)。電話連絡すると、メールアドレスを聞かれ、そのアドレスに登録証明書願と英文証明書のテンプレートを送ってくれる。必要な事項を書き込んで厚生労働省に郵送。

すべての書類をNABPへ郵送。2週間くらいで何らかの返事が来る。足りない、間違っているなど。かなりうるさいので、間違いがないように注意することと、余裕を持って申請をすること。少なくとも数か月~半年はかかると思った方がいい。

同時にECEの準備をする。

ECEのアプリケーション:

詳しくはこのホームページを参照
ECE | NABP/FPGEC https://www.ece.org/nabp

School transcripts: 卒業した大学から英語で書かれた成績証明書を発行してもらう。必ず封印   
Degree: 卒業した大学からの英語で書かれた卒業証明書。必ず封印。 

アプライはまず、ウェブサイト上で行う。
Documentation https://www.ece.org/SiteMain/58/83

その後、School transcripts、Degreeを郵送。

結果は直接FPGECに送られる。

FPGEEテストについて:

アプリケーションが受理されると、受験票が送られてくる。テスト会場を予約。
コンピュータテストを受けたことがない人は、Youtubeで様子をチェックしておくと安心するかも。

pre-FPGEEという練習試験を50ドルで受けられる。66問しかないがスコアも出る。どんなものかと参考にはなるものの、答え合わせもできないし勉強には全くならない。受けなくてもいいと思う。

テストは年2回、4月と10月に行われる。250問のコンピュータ式テスト。ほとんどが4択だが、複数回答の問題や、計算した数字を記入するものなどもある。約6時間、30分お昼休み。スコア150中75以上が合格だが、スコアの計算方法がまったくもって不明。結果は約8週間後。

FPGEEの勉強法:

よく言われる勉強期間は1年。一日6時間、最低3時間は勉強すべきと言われる。
もちろん卒業したばっかりかそうでないか、などで全然ちがうので一般化はできない。

これらは私が勉強に使った本(2~3回は読んだ)。受験する人がみんな使っているものなのでぜひやってほしい。少なくとも、必須と書かれたものは勉強した方がいい。

 
必須。出題範囲がすべて網羅されている。が、pharmacologyなど説明が不十分なので、他の本で補う必要がある。 必須。1-16章onlyでOK。 PharmacologyおよびChemical structureの勉強に必要。  推薦。イラストレイテッドでとても分かりやすいのでpharmacologyの分野にはお勧め。 必須。問題集。本番に近いと言われる。が、誤字が多く、変な問題もある。 ポイントだけがまとめられている。AphaとCPRをやれば必要ないが、確認などに。 推薦。managementについて詳しく述べられているのがないので、この分野はMananを勉強するべき。 問題集。NAPLEX用だけど、いい問題もたくさんあるので問題をたくさん解いて練習したい人にはお勧め。

 


3) TOEFL iBT

必要スコア Reading: 22, Listening: 21, Speaking: 26, Writing: 24

TOEFL iBTのregistrationはETSの公式サイトから→ https://www.ets.org/toefl

TOEFL勉強法:

(勉強中なので、随時更新します。)

TOEFL問題集・解説書


Mastering the Reading Section for the TOEFL iBT by [Spratt, Kathy]
推薦 説明+7テスト分が収録されているので練習に最適。説明がくわしい。


必須。テスト会社のETSから出されている公式ガイド。詳しい説明+3テストが収録されている。どのような問題が出るかきちんと理解するために最初に読んだ方がいい。 スピーキングとライティング。説明がとても詳しい。が、こんな模範解答はアメリカ人でもできない。 推薦 リーディングのそれぞれの設問について解き方と練習問題。とてもよく解説されている。 設問ごとにまとめられているし、練習問題もたくさん載っている。
練習問題の解説が載っていない。
練習問題として利用した。 おなじみのKAPLAN。無駄な解説が多すぎる? 説明が詳しい。問題の解答解説もある。
(私はオンライン版を利用した。)スピーキング、ライティングは問題傾向が違う。
推薦 ETSがオンライン練習テスト(TPO)を一回48ドルで行っている。が、そのアプリケーションが出回っていた(48回分)のでダウンロードして利用した。解説はない。

 

オンライン講座






https://www.notefull.com






https://www.bestmytest.com/toefl
7-Step System to Pass the TOEFL iBT



http://onlinetoeflcourse.com/
推薦 オンラインブック。すべてのセクションについて売られている。問題のほか、テクニックなどが解説されている。
Reviewを購入すれば、スピーキングやライティングのEvaluationをしてもらえる。
オンラインの問題集。かなりたくさんTOEFLの問題が掲載されている。問題の質はあまりよくないものもあるが、たくさん問題を解いて練習したかったので利用した。 月$45。毎日スピーキングやライティングを送って採点してもらえる。

 

((その他、英語の基本強化))

単語
Essential words for the TOEFL (BARRON'S)

文法
The Ins and Outs of Prepositions (BARRON'S)

発音・イントネーション
Lachel's English Academy
Improve Your American English Accent (McGraw-HillL)
American Accent Training (BARRON'S)
The American Accent Guide (Lingual Arts)
Accent America Essentials (Penton Overseas, Inc)

 

番外編)  PTCB (pharmacy Technician Certification Board)

アプリケーション:

PTCB
http://www.pharmacy-tech-study.com/practicetest.html

application fee: $125

テスト勉強:

テストは90問(選択問題)110分。スコアは1000~1600で、1400以上が合格。正解率、7割以上らしい。
2014年にブループリントが改正されてから、合格率が80%から50%になった。

   
推薦 Mosby's review
問題もたくさんついている。薬は年々変わるので、最新版を買った方がいい。
重要ポイントがよくまとめられている。

 

((無料のオンライン問題集&まとめ))

Pharmacy-tech-test.com
http://www.pharmacy-tech-test.com/pharmacy-technician-practice-test.html

Pharmacy tech study
http://www.pharmacy-tech-study.com/practicetest.html

 

((TOP200 drug list))
http://www.pharmacy-tech-test.com/top-200-drugs.html


 

私の経験

日付
FPGECアプリケーション FPGEEの勉強 TOEFLの勉強
8/14/2015

厚生労働省医薬局総務課試験免許係とメールで連絡を取り、アプリケーションを書いて実家にメールで送り、郵送してもらう。

同様に、大学に成績証明書、卒業証明書の申請をする。

注文していた本が届く 。勉強開始。
注文していた本が届く 。
10/3/2015    AphA一通り読み終える。
復習とともにcomprehensive pharmacy review(CPR)を始める。
 
11/4/2015  成績証明書届く    
11/11/2015  アプリケーションの準備を本格的に始める。9月に受けるつもりだったが、やはり4月に受けたいと思い始める。   FPGEEと両方一度に勉強するのは無理だと思い、FPGEEの勉強に集中することにする。
TOEFLの勉強は中断。
    Facebookのstudy groupに参加  
11/16/2015 Notary publicへ行く。casher's check$1200を用意。
ECE、FPGECともアプリケーションを郵送。

   
11/25/2015 ECEからメールが送られてきて、成績証明書を入れた封筒に押されたスタンプの翻訳がいると言ってきた。は?なにそれ。スタンプって  いう字をデザインされたもの。(私は読めなかった。さらに意味も知らなかったが、開封厳禁らしい)
ECEにメールの返信で「これは日本語の文字ではなくてシンボルなんですけど。」と言ってみるが、返事がない・・・

   
11/27/2015

翻訳にはたった一文字でもかなりお金がかかるので、大学に送り直してもらうほうが早そうと思い、英語のスタンプを押してもらえるか聞いてみる。しかし、英語のスタンプはないっていわれた。
で、さらにいろいろ調べていたら、英語のサインでもいいような感じだったので、ECEの問い合わせに、「学務係の人の英語のサインでいいか?」と聞いたらYesとのこと。で、さっそくまた大学にお願いした。
大学は親切にすぐ作って送ってくれた。

   
  ところが、それがこちらに着くまえに、ECEから成績証明書の審査の結果が送られてきた。え?結局、要らなかったの~?なんとお騒がせな。おそらく私がメールでシンボルだと言ったから、これでOKになったのだろう。返事してくれればこんなにバタバタしなくてよかったのに。
まあ、とにかくこれで済んだからほっと。

   
 12/6/2015 ところが、今度はFPGEから郵送で手紙が届いた。また、再提出。

一つ目、薬剤師免許の証明は封筒に入れて封印されなければいけないとのこと。そんなこと書いてなかったじゃーん(チェックしたらいつの間にか更新されていた新しい申請方法には書かれていた)。

二つ目、身分証明書のコピーのNotary publicのハンコがにじんでいるから、再提出しろとのこと。また、指定する文章をそっくりそのままNortary publicが書かなければいけないこと(意味が同じであってもだめ)ということだ。

一つ目については、もう一度厚生労働省に送ってもらうように頼む。
二つ目について、もう一度Notary Publicに行って、書類を作ってもらう。

   
12/20/2015    CPRを一通り終える。  
12/28/2015    Manan 1000Q&Aを始める。

 
1/4/2016    この練習問題難しい。10%くらいしか自信もって解けない。とにかく、一通り終了。

これまでの本をとにかく復習。
 
1/4/2016  FBGECに身分証明書のコピーと薬剤師免許の証明を郵送。
 
1/11/2016   Lippincottを読み始める。この本イラストが多いし気に入った!
 
1/18/2016   同時にmanan theolyを読み始める。(コピーされたものをもらった)一週間ほどで適当に終了。
 
1/27/2016 アプリケーションを送ってから3週間たっても返事がないのでFPGECに連絡する。すると、1/13に私にレターを送ったという。届いていないというと、また送ってくれることになった。もっと早く連絡すればよかった。

   
2/2/2016   Manan 1000Q&A、2回目。一週間ほどかけて。
前回より少しは解けるようになったか?
 
2/2/2016 やっとレターが届く。私はもう試験を受けられると思ったいたのだが、なんとそのレターには、
「あんたのアプリケーションには、日本の薬局で働ける免許を持っていると書かれているが何の免許を持っているか文書で説明しろ。」と書かれていた。
はあ?薬剤師の免許に決まってるだろうが!
怒り爆発だが、とにかく手紙を書いて送った。またどれだけ待たされるのか。また別の文句を付けてくるのか。

   
2/8/2016 今回は一週間ですんなり、返事が返ってきた。

ところが、FPGECは「日本では薬剤師免許だけで登録は必要ないはずだ。」と言ってきた。(またなんで今?アプリケーション提出したの11月だよ。)
You have indicatedin your application that both license and registration are required to practice pharmacy in Japan; however our records indicate that only a license is needed.
・・・
日本の薬局で薬剤師として働くために、薬剤師登録が必要じゃないの??
とにかく、amendment(私が間違ってましたという訂正書類)を書いて署名し、Nortaryの証明をもらって提出しろと、いうことだったので、言われたとおりにした。
Appleton and Lange_s Review of pharmacy(MCQ)の問題を解き始める。  
2/16/2016 提出してから一週間経ったので、どうなっているか問い合わせ。
しかし、レターでしか返事はできないとのこと(わかってるけど、だから早く送ってって!)最長6週間待てって言われた。4月に間に合わないかも…
   
2/22/2016 ついにアクセプト!IDカードが届いた。さっそくregistration。    
2/27/2016 personVUEからメールが届いて、スケジュールを入れられることに。
アナーバーはcloseで、デトロイト近くの会場を予約。

Manan問題集500問(マネージメント編)を始める。
マネージメントの勉強は嫌い・・・
 
3/4/2016   Mananマネージメント問題集は一通り終了。
Manan 1000Q&A、3回目をスタート。
 
3/5/2016   pre-FPGEEを受ける。
スコア78なんとか合格?
 
3/21/2016   4日間、仕事を休み図書館で勉強。Aphaをすべて読み直す。
 
4/1/2016   FPGEE本番!  
4/4/2016     TOEFLの勉強を開始
とにかく問題を解く。

English Tutorを探す
4/15/2016     自分では勉強できないと思いTOEFLコースに入ることに決める
4/23/2016     Tutoringスタート 週1時間
5/3/2016   FPGEE合格!  

 

  Pharmacy technicianアプリケーション PTCEの勉強 TOEFLの勉強
      TOEFLプライベートコース22時間

利用したテキスト
6/26/2016     初TOEFLテスト
7/6/2016     結果が出る。R18, L21, S17, W21
      Notefullでスピーキングを学ぶ。
TPO1-48を手に入れて、ひたすら練習問題を解く。
      スピーキングEvaluationに出す。 Score23-25。
8/5/2016     ライティングEvaluationに出す。 Score22-24。
8/26/2016     TOEFL2回目!撃沈
9/6/2016     結果。R16, L15, S18, W24
9/10/2016     アクセントトレーニングを強化してみる。
話すスピードを上げるように練習(140-150wards/min)
9/26/2016     7step systemを始めてみる。
      スピーキングEvaluation。Score24-26。
10/29/2016     TOEFL3回目
その後、勉強中断。
11/7/2016     結果。R17, L19, S20, W21
11/9/2016 PTCBにオンラインでアプライする。    
11/10/2016 2週間後にテストを予約。    
    2週間、集中勉強。

 
11/23/2016 PTCEテストを受ける その場で仮合格をもらう!  
12/2/2016 certificate(PTCB)をもらう オフィシャルレポートをもらう(合格)
スコア1498、正解率82.5%
 
12/7/2016 ミシガンのLARAにpharm tech license のアプリケーションを送る
高校卒業証明書を手配
   
12/27/2016 background check 指紋をとりにいく    
12/28/2016     2か月ほど止めていた勉強を再開。
12/29/2016 Michigan pharm tech license をゲット!    
     
2/14/2017     発音強化のため”Lachel's English Academy"を始めてみる。
TOEFL用というわけではないけど、これまでにYouTubeなどで見ていて気に入ったため。
3/3/2017     オンライン版を購入して勉強。
8/16/2017 病院の薬剤部で、pharmacy techとして働き始める。
薬剤師の仕事が自分に向いているか疑問に思い始める。薬剤師になりたいと思わなくなる。
  TOEFLの勉強中断。
仕事が忙しい&
もう薬剤師にならないなら必要ない
12/16/2017     TOEFL4回目。興味半分
勉強してなかったので、タイミングで大失敗。
12/29/2017     結果。R19, L23, S20, W24
3/24/2018